初心者でも簡単に作れる心強いメニューがカレーです。具材を炒めて、カレールーを入れて、煮込むだけ。
しかしドイツには日本風のカレールーがありません。日本のカレールーを売っているアジアンショップもありますが、日本の底値に対して6~7倍の値段になることも珍しくなく、正直手が出ません。
一方、カレーの本場インドのスパイスはアジアンショップでも安く手に入ります。なら、いっそインドカレーを作ればいいんじゃない?
ということで数度の失敗を経てたどり着いた、我が家のキーマカレーの作り方をご紹介したいと思います。手間をかけたくないのでかなりおおざっぱな作り方です。
材料
一度にたくさん作る方が簡単なので10皿分の材料です。
- 玉ねぎ:大2~3個
- しょうが:一片
- にんにく:5~6片
- トマト缶:2缶
- 合びき肉:500~1キロ
- ヨーグルトか生クリーム:250グラム(1パック使い切るぐらい)
- オリーブオイル:100~130cc
スパイス
- クミンシード:大さじ1
- ターメリック:大さじ1
- コリアンダー:大さじ1
- ガラムマサラ:大さじ6
- チリパウダー:大さじ3
調味料
- 砂糖:大さじ1
- トマトケチャップ:適量
- 醤油:大さじ1
- 塩:小さじ1
作り方
下ごしらえ
下ごしらえとしては、玉ねぎ、にんにく、しょうがをみじん切りにするぐらいです。うちではブレンダーを使ってるのでさらに楽チン。「全部一緒にブレンダっちゃえばいいんじゃない?」という軽い思いつきで、玉ねぎ、にんにく、しょうがを一緒に入れましたが、のちほど後悔したので、面倒でもにんにく、しょうがは手でみじん切りにしましょう。
1.たっぷりの油でスパイスを炒める(超重要!)
まずはたっぷりの油でスパイスを炒めます。これが超重要! これを制すればスパイスカレーは出来たも同然です。なので、詳しくご説明していきましょう。
ところで皆さん、スパイスってほとんどが脂溶性だってご存じでしたか? 脂溶性、つまり油に溶ける性質です。
ということは、カレールーの代わりとして水に直接スパイスを入れても溶けないということです。香りもしないし、じゃりじゃりするしいいとこなし。これが間違いの元でした。
スパイスは油で炒めて、香りを出し、溶かしこんでいくことで美味しくなるのです。
スパイスを炒めるにはなによりたっぷりの油が必要。材料には100~130ccと書いていますが、目安としては「フライパンの底をたっぷり覆うくらい」だと思ってください。スパイスがフライパンに直に触れちゃうと、溶けるより先に焦げちゃうからです。
フライパンに1センチくらいオリーブオイルを入れて、火にかける前にスパイスを全部投入。中火でじわじわ炒めていくと簡単です。スパイスによっては炒めすぎない方がいいとか、あとから入れるとかいろいろあるようですが、面倒なので全部入れちゃいます。それでも美味しい。
焦げないように気をつけて、香りが立つまで炒めましょう。結構むせるので窓を開けるのを忘れずに。
香りが立ってきて、こんな感じでカレー色になればOK。あとはほとんどカレールーを使ったキーマカレーと同じ要領です。
2.にんにく、しょうがを加えて炒める
炒めたスパイスににんにく、しょうがを加えて香りが立つまで炒めます。焦がしそうな気がする人はスパイスを炒める段階でにんにく、しょうがを入れてもOK。
今回この工程を省いたら、にんにくの風味がやや弱くなってしまったので、あんまり横着しちゃいけないなと思いました。
3.玉ねぎを加えて炒める
みじんぎりした玉ねぎを加えて炒めます。飴色になるまで炒めなくてもOK。透き通って、柔らかくなったら大丈夫です。
4.合びき肉を加えて炒める
合いびき肉を加えて炒めます。合びき肉はドイツ語で「gemischtes Hackfleisch」または「Hackfleisch gemischt」。赤い部分がなくなればOKです。合びき肉の量は玉ねぎを大3個にしたら減らす、玉ねぎを大2個にしたら増やすという感じです。お好みで。
5.トマト缶を加え、トマトをつぶす
トマト缶をがさっと加えて5分ぐらい煮ます。ざるで濾すとか面倒なのでしません。しゃもじでつぶしながらでもなんとかなります。
6.ヨーグルトまたは生クリームを加えて煮る
トマト缶のトマトをつぶしたら、ヨーグルトか生クリームを加えて煮ます。今回は生クリームが少し余ってたので、ヨーグルトと一緒に入れました(適当)。生クリームを入れた方がコクがでます。でもきっとカロリーは高い。
7.調味料で味を調える
調味料で味を調えます。砂糖は入れた方が味が引き立ちます。ケチャップも入れた方がコクがでると思います。どうしても醤油を入れたくなるのは日本人だからでしょうか。この時点では塩は控えめに。
日本から持ってきた使いかけの米粉カレー粉があったので、ついでに投入しました。いつだって適当です。
8.全体がなじみ、水っぽさがなくなったら完成
たぷたぷだったカレーが、ほどほどに水がなくなったら完成です。味をみて、物足りなければ少し塩で調節します。
辛さの調節はガラムマサラとチリパウダー
辛さが足りないなと思ったら、ガラムマサラとチリパウダーを加えましょう。クミンシードとコリアンダーは香りづけ、ターメリックは色づけなので、増やしても辛さは変わりません。
特にターメリックは取り過ぎると肝臓に負担をかけるそうなので気をつけましょう。ちなみにウコンの英語名がターメリックです。
キーマカレー完成図
完成図です。ご飯は日本風の短米より、断然、インド風の長米が美味しい。日本米は米1に対して水1.2の割合ですが、長米は米と水が1:1と水少なめです。鍋でもフライパンでも簡単に炊けます。
最初の方でも書きましたが、「スパイスを油に溶かす」というところさえ押さえれば、あとはほとんど普通のカレーと同じ作り方です。むしろ煮込む時間がいらない分、普通のカレーより簡単かも? 今回は下ごしらえから計っても30分ぐらいでした。
ぜひいろいろアレンジして楽しんでみてくださいね。
タイカレーも作ってみました^^
