仕事は休め!そして寝ろ!ドイツ流風邪をひいたときの対処法

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観光先で小麦を食べてしまってちょっと体調不良とか言ってたら、どうやら途中で風邪にシフトしていたようで結局2週間も寝込んでしまいました。あなどれん。せっかく(?)風邪をひいたので、ドイツでの風邪をひいたときの対処法について書いてみます。

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仕事や学校は休む。無理して行くと嫌がられる

ドイツでは風邪をひいたらとにかく仕事や学校は休みます。

日本は「本人が風邪を治すために」休む

日本でも休みますが、日本だと「本人が風邪を治すために身体を休める」という感じですよね。なので、本人が仕事ができそうだなと思ったら、多少ゲホゲホしてても出勤してしまいます。周囲も「無理を押して出勤してきた仕事熱心な人」みたいな美談にする傾向がありますし、さらに本人の意志次第ということで、「たかが風邪ぐらいで仕事を休むなんて怠惰だ」と非難する人すら出てくるわけです。

ドイツは「周囲にうつさないために」休む

一方ドイツはというと「周囲にうつさないために休む」という意味合いが強いようで、無理して出勤したりすると嫌がられます。夫も昔「これだけは今日中にやらないといけない」とゲホゲホしながら出勤したら、「え!?なんで風邪なのに来たの!?仕事?そんなの明日でいいじゃん!ほら帰って帰って!」と気づかわれるのではなく、あからさまに嫌そうな顔で追い返されたと言ってました。

損して得取れ!締め切りなんて延ばせばいいじゃない

休んだ分の仕事はどうするのかというと、単純に後ろにずらすことが多いようです。誰かが代わりにとかはやらない。ずらして期日に間に合わなければ、締め切りを延ばしちゃえばいいという考えです。もしくは優先順位の高い仕事を優先して、優先順位の低い仕事はやめちゃうか。

「風邪をひいた人は仕事を休む」というのも、一人が仕事を休むことによるデメリットよりも、風邪をひいた人が出勤して風邪をうつし、複数の人が休むことになるデメリットの方が大きいから、優先順位を考慮してできた慣習なのかもしれませんね。

さすがプライマリーバランスをゼロに戻し、そして黒字化させた国、ドイツ。「損して得取れ」が身に沁みついてる気がします。「風邪をひいた人は仕事を休む」という慣習は利益を考慮しただけでなく、個人の健康にもいいし、一石二鳥。いいことだ。

休んだら、お茶飲んでのど飴舐めて寝る

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さて、仕事や学校を休んだらどうするかというと、基本的には家で寝ます。

病院でもススめられたのど飴とハーブ茶

以前、病院に行ったときのことです。
持病の薬をもらいに行ったのですが、数日前から風邪をひいていたのでついでに鼻づまりであること、喉が痛いことを伝えると「本当、ひどい鼻声ですね。じゃあ、のど飴を舐めてハーブ茶を飲んで、ゆっくり休んでくださいね」とにこやかに言われて診察が終わりそうになりました。

いやいや、終わり?それで終わりなの??

日本だと当然「じゃあお薬だしておきますね」という流れなので期待していたのですが、のど飴とハーブ茶て。民間療法やん!

まさか薬を処方されないとは思わなかったので、「できれば鼻づまりに効く薬が欲しいです」とあらためて薬が欲しい旨を伝えてみると、「うーん」と思案顔になり、「じゃあ……」といくつかの薬を紹介してくれたのですが、処方薬ではなくてすべて市販薬。「上から順に解熱剤、喉の痛みを取る薬、鼻詰まりをよくする薬ですが、必要だと思うものだけ薬局で購入してください」と念を押されました。そうか……結構鼻声だと思うんだけどなぁ。薬必要ないんだろうか。

首をかしげつつ受付に行くとちょうどその病院の大ボスである先生がいて、わたしの声を聞いて「風邪をひいたの?」と声をかけてくれました。おお、そうなんですよ。風邪ひいたんです。というと「じゃあ、温かいお茶を飲んでゆっくり寝ないとね」と言われました。……ああ、やっぱりそうなんか。

さらに会話を聞いていた受付の看護師さんは「のど飴あるわよ」と言って私物ののど飴をくれました。優しい。すこぶるいい病院なんです。でも薬は処方してくれない。

調べてみたら、ドイツは薬を飲まずに寝て治すのが基本らしく、補助的にのど飴とハーブ茶らしいんですよね。薬を処方するなんてよほどのことなのだとか。なるほど。そりゃ主治医の先生も渋い顔をするはずです。じゃあ仕方ない。

その後、一応薬局に行ったのですが、症状を聞いた薬剤師さんが「じゃあ鼻詰まりの薬があればいいですね」と言って、他の薬は出してくれませんでした。しょっちゅう行く薬局なので容赦ない。あとビタミンたっぷりのお茶をススメてくれました。やっぱりか。

病院は薬ではなく、診断書をもらいに行くところ

じゃあ風邪をひいたときに病院に行かないのかというと行きます。診断書をもらいに。ドイツは病欠がちゃんと認められていて給与が支払われるので、長期になると診断書の提出が必要になるんだそうです。しかし診断書があれば有休を使って休む必要がないわけです。むしろそっちの方がいい。素晴らしい。

お茶飲んでのど飴舐めて寝るなんてゆうちょうなと思ってしまいましたが、それもこれものんびり休んで治せる制度あってこそなんでしょうね。

と言いながら、今回2週間寝込む間にも語学学校に行ってしまったんですけどね。休むと落ちこぼれそうで不安でつい。そして風邪を悪化させてしまいました。身についた習慣っておそろしい。やはりドイツ流に休まないといけない。

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