突然の断水に翻弄される2時間

RayMark / Pixabay

それはいつも通りの朝でした。

朝7時に起床。朝食を作り、起きてきた夫と一緒に食事。9時前、仕事に向かう夫を見送りました。アマゾンで注文していたスーツケースが届くというメールがあったので、日課の運動をせずに待機。というのも、我が家は4階建ての3階なのですが、インターホンではなく共通チャイムしかないので、チャイムがなったら1階まで駆け下りねばならないからです。それも早く行かないと宅配便の人が他の部屋のチャイムを鳴らしたり、帰ってしまったりするので、結構本気で走らねばなりません。もう40歳も超えたというのに。いつか足がもつれてコケるのではと不安ですがそれはさておき。

食事の後片付けも終え、まったりと待っていると10時過ぎに宅配便の人が到着。10数年前のドイツでは宅配便がいつ届くかなんて連絡は当然なく、不在だと隣の人や隣の隣の人、はたまた近所にあるお店など預かってくれる人のところに適当に預けられたりしていました。そして「どこどこに預けましたよ」という代わりに、通りと番地だけが書かれた紙が郵便ポストに入れられているのですが(最初はいたずらかと思いました)、この数字が汚くて読めないなんてこともあったり。その点、いまはメールで到着日時を知らせてくれるようになって本当に便利になりました。まあ、日時指定と言っても半日単位ですが、昔に比べれば全然いい。

結構早く来たから運動するかなぁ。順調な一日の滑り出しに気を良くし、ほくほくと部屋に戻り、トイレで用を足し、手を洗おうと蛇口をひねるとなんだか水の出が悪い。あれ? 蛇口ちゃんとひねってなかったかな? と確認すると最大にひねっているのにやっぱり水の出が悪く、段々と細くなっていき、やがて水が止まってしまいました。

いやいや、もしかしたらここだけなのかも。

とりあえずトイレの水はしっかり流れていることを確認した後、キッチンの水を確かめてみるとやはり水が出ません。

断水か……orz

久しぶりに使うこの顔文字がぴったりの心境です。はぁ……。

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大家さんからも連絡なし

Alexas_Fotos / Pixabay

電気はつくので停電ではない様子。一応夫に「断水した。大家さんから断水のお知らせのメールあった?」と聞くと、「そのような連絡はない」とのこと。そんなこったろうと思いましたよ。

次に確認するべきは「これは我が家だけの現象なのか、建物全体の現象なのか」ということ。しかしうちのアパートは学生さんがほとんどなので昼間に在宅しているのは私だけ。いますぐ確認できるのはランドリールームだけなので、ランドリールームに行って蛇口をひねると水が出ました。まじか!

ランドリールームの水道はおそらく飲用ではないので、自宅の水道とは別系統なのかもしれませんが、我が家だけ水が出ないのであれば水道管の破損ということも考えられます。もしそうなればまた工事です。上階の水漏れで工事になったときもかなりストレスフルだったのに(こちらを参照)、また工事になるのは避けたい。もう土足は勘弁!!!

しかし可能性はまだもう一つあります。窓の外から聞こえる工事音。どうやら同じ通りの道路を機械で掘削している音のようです。もしかしたらこのために強制的に水が止められているのかもしれない。ランドリールームの水道が別系統だとしたらそれもあり得ます。

とりあえずは工事が終わってから判断しよう。

以前も電気がつかないトラブルがあり、あせって大家さんに連絡したら直後に直ってしまったということがあったため、ちょっと慎重になってきました。

なにはともあれ、工事が終わるまでの間、水の確保が必要です。自宅にもミネラルウォーターがあるのですがすべて炭酸入り。炭酸なしの水を買いに行くことにします。

バケツとミネラルウォーターは必須

WDnetStudio / Pixabay

スーパーで無事炭酸なしのミネラルウォーターを購入。次に水が出ているランドリールームに行き、水を汲むことにしました。飲用でなくてもトイレは流せますしね。神戸と仙台で2度被災しているので、災害時の対応は手慣れたものです。

しかし、水を汲んでおくものがない……orz

仙台では汲み置きのタンクやバケツも完備していたのに、ドイツは地震がないから油断していました。他になにか水を汲めるようなものを……と探すとゴミ箱がプラスチックだということに気づきました。ちょっと汚れてるけどこれでいいか。まずは洗って……って、水出ないんだった……orz、などとてんやわんやしつつ、汚れたゴミ箱を抱えてランドリールームに向かいます。全然手慣れてない。

ランドリールームにつき、水が出ることを確認し、ゴミ箱を洗い始めました。そこそこ大きいので大変です。ふ~、ようやくキレイになった! ゴミ箱を洗ったブラシをゆすごうとすると、なんだか水の出が悪い気がします。んんん!? 嫌な予感は的中。すぐに水が出なくなってしまいました。

タンクに水が残ってただけだった……orz

結局、貴重な水を使ってゴミ箱を洗っただけで終わってしまいましたが、まあゴミ箱がキレイになったからいいか。と思わないとやってられない。それに、断水は我が家だけでなく建物全体だということもはっきりしました。よかった。これなら自宅に工事が入ることはなさそうです。

水が出なければ、外食すればいいじゃない

HutchRock / Pixabay

そうこうしているうちに、そろそろ昼食の時間です。夫は職場が近いので、昼食は自宅に食べに帰ってきます。

水が出ないけどどうしよう。震災の知恵を生かすならば、食器にサランラップなどをひくことで汚れるのを防ぐことができます。とりあえずそれで行くか……と考えていると、夫からメールが来ました。

「水出ないなら、昼は外で食べる?」

かしこいな!夫!
そうか、その手があったか。そういえば東日本大震災のときも、1か月ぐらいガスが出なかったので外食ばっかりしてたんだった(そして太った)。外で食べればトイレも使えるしばっちりです。冷静に考えてるように見せかけて、かなり空回っています。

あっさりと断水終了。終わりもまた突然に

小一時間ほど食事をし、店でトイレも使い、カフェでドイツ語の勉強でもしようかと思ったのですが、昼食の量が多くて疲れたのでいったん帰宅することにしました。私は小麦アレルギーがあるので外食は選ぶメニューが少なく、食べられるものを選ぶと望んだ量でないということもよくあります。しかし出された食事を残すことができない昭和の人間。困ったものです。

無駄に持ってきた重いドイツ語の教科書を抱えながらトボトボ帰路につくと、自宅近くで奇妙な動きをしている人を見かけました。背中には「SWB」の文字。Stadtwerk Bonnの略でボン市の工事を担当している部局の職員さんのようです。職員さんは手に長い棒を持ち、道路に開いた穴につっこんでくるくる回しています。

すごく水道栓っぽい。

過剰に期待してはいけないと思いつつも、これで水が出るようになるかもと思うと気もはやります。やや早足で自宅に戻り、水道をひねってみると水が出ました!ヤッター!

結局、なにがあったのかよく分からないまま断水終了。

だいたい2時間ぐらいでしたが、ただただてんやわんやしただけでした。断水してもいいけれど、せめて終了時間を教えてもらえたら外出するとか対策もできたのに。ま、突然工事をする必要があったのかもしれませんね。

今回の断水で学んだこと

  • 少々の断水なら連絡は来ない
  • 断水したらあわてず騒がず外食
  • 地震がなくても災害対策は大事
  • ゴミ箱はいつもキレイに
  • これもいいネタだとあきらめる(大事)

4年目のドイツ生活ですが、まだまだいろいろありますね~。

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