ドイツで水漏れ、そして工事へ(3)

jarmoluk / Pixabay

なぜだか分からないけれど膝治療の旅に出てしまった業者さんを待って4か月。もう連絡来ないんじゃないの?と疑い始めた5月下旬にようやく業者さんからメールが来ました。

スポンサーリンク

約束は守るドイツ人、でも期限はあいまい

422737 / Pixabay

「ドイツ人は日本人と似ていてキッチリしている」なんて言いますが、実際ドイツに住んでみると「誰がそんなこと言いだしたんだ……」と首をかしげたくなることが多々あります。

よくあるのは遅刻。

「じゃあ10時に待ち合わせね」と言って、10時に全員が集まることはほぼありません。必ず10分、20分は遅れてきますし、下手をすれば1時間遅刻なんてのもザラ。そんな中、日本人の夫と私だけが10分前に集合しているのですが、夫の上司からは「日本人はいつも時間を守るね!」と感心されています。うん、時間は守るものだからね。

ドイツで仕事をしている夫はもっと大変。
仕事相手と翌日10時に夫の居室で打ち合わせの予定が、当日になって「12時にしてほしい」との連絡が入ったそうです。特に予定もなかったので「OK」と返答すると、実際に相手が来たのは16時……。理由は「資料が用意できなくて、バスも乗り継ぎが悪くて、あとお昼ご飯を食べてたから」とかなんとか。単なる準備不足やん!

しかもこれ一回ではなく、さらに一人でもないのです。打ち合わせ時間はほぼスケジュール通りにはいかないので、分刻みどころか1時間刻みでもスケジュールが組めない、と夫が嘆いていました。おそろしい。

しかしドイツ人以外に言わせると「来るだけマシ」とのこと。語学学校の同級生と話していたら、「うちの国では待ち合わせても気分が乗らないから来ないとか、遅刻しそうでも連絡をしないなんて普通」という人もいて、まあそれなら遅刻しても必ず約束を果たそうとするドイツ人の方がいい……のかなぁ。

まあ、たしかに時間を守らない人も多いのですが、その分、他の人の遅刻にも寛容で、「何時に着くね」と遅刻の連絡が入っても「はいはーい。了解」とかなりおおらか。自分も守らないけど、相手が守らなくても怒らない。いい風習ですね。

日本では、電車が緊急停止したときに「会議に遅れるから!」と線路を歩いていこうとしたなんて事件がありましたが、海外の人にとったら信じられないことでしょうね。「遅れればいいんじゃないの!?」という感じ。

私も4年ドイツに住んでだんだん感化されてきたのか、「暴風雨の中、職場に向かう人たち」というニュースを見たりすると、「休めばいいんじゃないの?」と思うようになりました。昔は無理しても出社しようとしてたのに。こんなことで日本に帰ってやっていけるか心配です。

ようやく工事スタート!と思いきや……

Alexas_Fotos / Pixabay

さて、修繕業者さんです。
5月中旬、夫の携帯に「I’m back.」という謎のメールが届いたのですが、どうやらこれが修繕業者さんらしいということが分かりました。なんとなくターミネーターの「I’ll be back.」を思い出すメールです。

実際家にいるのは私なので、その後のやり取りは私の携帯で行うことに。いろいろと用事を避けると都合がつくのは直近で翌週の水曜日。その旨メールすると「わかった。では10時に」という返信がありました。はあ、やれやれ。ようやく工事スタートか。

そして水曜日当日。

業者さんから「朝、病院に行かなければならない。12時に着く」というメールが。

ま、そんなもんですよね(達観

だいぶこのノリにも慣れてきたので、「なんでいきなりやねん!」とツッコミつつも、あまり腹は立たなくなってきました。まあ、膝治療の旅に出るぐらいですから、突然痛むこともあるでしょうよ。

若いころならもっとぷんすかしてた気がしますが、歳をとって穏やかになったものだなぁと感心します。このままドイツに長く住んでいたら、いつか悟りが開けそうです。

で、水曜日ですが、結局業者さんが到着したのが12時30分。
ざっと下見をして「壁紙をはがすのに1日、壁紙を貼るのに1日、壁紙を貼った後に色を塗るのに1日で計3日かかる。それぞれ時間は1~2時間程度」とのこと。そして、「遅くスタートしたからもう工事を進める時間がない。今日はこれで帰る」と言います。

ま、そんなもんですよね(二回目

じゃあ別の日にすればよかったのに、と思ったりもしましたが、約束は守るドイツ人。義理としてわざわざ来てくれたのかもしれません。事実、業者さんはとてもきさくないい人なので、怒るに怒れない。

ようやく工事が始まるんだから、もうなんだっていい。そんな気持ちで次回の工事日程だけ決めておきました。

壁の色は借り主が決定できる

yg9301270 / Pixabay

今回の打ち合わせで面白かったのが、「壁は何色で塗ったの?」という質問。

壁紙を貼るだけだから「塗る」というのもピンと来ないし、壁の色なんて大家さんが決めるものだと思いますよね。

これが意外なのですが、ドイツでは賃貸住宅でも借り主が壁の色を決めることができます。というか、勝手に塗り替えちゃってもかまわない、というのが正しい。

我が家は家具付きの家なので、最初から住める状態だったのですが、一般的な賃貸住宅はもちろん家具なし。さらにキッチンもなければ、壁紙もないということもあります。

不動産会社のホームページを見てみると、時々、壁紙が中途半端に剥がされた賃貸住宅の写真がアップされてることがあり、「こんな家、誰が借りるんだろう……」と心配になるぐらいです。

ドイツ人は総じて器用でカスタム好き。自転車のパンクぐらいなら自分で直しますし、ケーキを焼く男性も少なくありません。DIY精神は修繕だけに止まらず、入居した家の壁ぐらいなら自分で塗ってしまうのです。すごい!

なので、業者さんの「壁は何色で塗ったの?」という質問も無理はないというわけ。一応、賃貸住宅の壁は塗ってもいい、という知識はあったのですが、すっかり忘れていたので質問の意味が分からず悩んでしまいました。

また工事を進めるにつれ、まずは白い壁紙を貼り、その後、他の壁に合わせた色を塗るという工程が分かってくるのですが、日本の感覚だと「そもそも色がついた壁紙を貼る」というのが一般的だと思うので、これも結構驚きました。ところ変われば、手法も変わるのですね。

壁の色は現状の壁紙と見比べておおざっぱに決めて、さて、今度こそ!本当に工事がスタートです。

<<ドイツで水漏れ、そして工事へ(1)
<<ドイツで水漏れ、そして工事へ(2)
>>ドイツで水漏れ、そして工事へ(4)
>>ドイツで水漏れ、そして工事へ(まとめ)

役に立った!面白かった!と
クリックしていただけると嬉しいです^^
にほんブログ村 海外生活ブログ ドイツ情報へ 

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする