ドイツで水漏れ、そして工事へ(4)

ADD / Pixabay

長かった工事もいよいよ終わりへ! と言っても工事している期間は正味4日だったのですが、終わりよければすべて良し! 実際の工事の様子について書きたいと思います。

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最初はこんな感じ

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最初の水漏れ時はこんな感じです。
ひどいときには床まで水が滴って、壁紙がぶよぶよ。

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うちの壁紙より先に、上階の水漏れを修理したので水が漏れていた期間は実質1週間もありませんでしたが、濡れてしまった天井や壁紙が茶色く変色し、見栄えはかなり悪い状態でした。

工事1日目

初日遅れてきて工事ができなかった業者さんでしたが、仕切り直しの工事1日目はきっちり約束していた10時に……来ませんでした。

ま、そんなもんです(諦念

私の携帯電話での聞き取りが悪いため、業者さんも気を使ってSNSでメッセージをくれるようになって、それはありがたいのですが、内容は「11時に行く」とのこと。まあ、そんな気はしてたのでかまいません。

そして11時15分ごろに到着した業者さん。「Guten Tag!」と挨拶もめっちゃ爽やか。遅刻した負い目などみじんも感じられない。さすがです。

数人で来るのかと思っていたら、やってきたのは打ち合わせをした人1人だけ。そのわりに荷物が多い。我が家は4階建ての3階で、エレベーターはなく階段です。荷物の数からいって、5~6回は往復しないといけない感じ。

業者さん、膝が悪いって言ってたのに大丈夫だろうか。ふと心配になったので、「荷物運ぶの手伝いましょうか?」と聞くと、「ああ、じゃあ全部上にあげて」という答えが返ってきました。

いや、いいんですよ。手伝おうかなと思ったから聞いたんですが、日本なら「いえいえ、大丈夫ですよ。一人で運びますから休んでいてください」とか一度は断りそうな気がするなぁと思っただけです。まあ、無駄な気遣いでやり取りが長くなるより、話が早くていいでしょう。

さくさくと階段を往復して荷物を自室前まで運びます。なんなら膝が悪い業者さんより私の方が多く運んだぐらいです。自分の部屋のためですからね。これぐらいがんばります。

すべてを運び終えて、業者さん(土足)とともに水漏れ現場の寝室へ。「今日は壁紙を剥がして、明日壁紙を貼り、その次に色を塗る」という工程の説明を受け、あとは見ていても邪魔なだけなので、居間に引っ込んでいました。

ちなみに、家具にカバーをかけたりは一切してくれないので自衛が必要です。壁の近くにベッドがあるのですが、寝具はすべて居間に移し、寝室にはマットレスと枠だけを残しておきましたが、最後に見たらわずかにゴミが散っていました。まあ、そんなものです。あとでぺぺっと払っておきました。

なんだかんだ文句ばかり言ってしまいましたが、さすがはドイツ人。作業はめっちゃ早い。初日は1時間半ぐらいで終了。仕上がりを見て、と呼ばれて行ってみたのがこのような状態です。

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壁紙がなくなってみると、結構水漏れの被害があったんだなぁと実感します。

業者さんは「じゃあ、明日塗って、週明け月曜日に壁紙を貼って、別の日に色を塗るから」と話しています。んんん? 一個工程が増えてませんか?

そのときにはよく分からなかったのですが、1日工事が伸びてるやん!などとツッコむ語学力もなく、いやおうなしに翌日「塗る」作業をすることになりました。予定は10時から。

業者さんは去り際も爽やかに「Tschüss!(さよなら)」と去って行きましたが、工事の荷物は置きっぱなし。どうやら工事がすべて終了するまで置いたままのようです。この日は金曜日。土曜日に塗って、日を挟んで、翌週に2日。結局4日間、工事道具と夜を共にしました……。工事道具との夜はとても埃っぽい。早く終わってくれと願うばかりです。

工事2日目

土曜日。10時の予定が「11時30分に着く」というメールが。んなこったろうと思ってました。もうこれぐらいになると、どうでもよくなってきます。

さて、結局12時に着いた業者さん。「Hallo」という挨拶もそこそこに、手に持っていたバケツを私に手渡すので素直に受け取り、一緒に上に上がります。この日は荷物運びは1回だけ。だんだんと気心もしれ、あうんの呼吸に近づいてる気がしなくもありません。

せめてもの気遣いか、重そうなペンキ?入りのバケツは業者さんが持ってくれました。優しい……!と一瞬思いましたが、よく考えたらそれが業者さんの仕事だった。

土曜日なので夫も在宅していたのですが、あっさりと挨拶を済ませたあと、30分ほどで作業が終了しました。早い!

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どうやらサビのようなものが浮いていたので、サビ止めのような液体を塗ったようです。シンナー臭い。「3時間は窓を開けておくように」とのこと。了解です。

去り際も慣れてきて、必要のなくなった荷物を一緒に持っておろし、車に乗りこむ業者さんに「ありがとう。では月曜日に」と声をかけると、業者さんもバイバイと手を振って返します。友達か。

工事3日目

週が明けて月曜日。11時の予定に「11時15分に着く」というメールが来て、11時40分ぐらいに着く業者さん。そして荷物を一緒に運ぶというルーチンをこなしたのち、この日は壁紙を貼る作業です。

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写真は壁紙を貼った後の状態。どうやらグレーの壁紙を貼ってから薄黄色に色を塗るようです。どうして薄黄色の壁紙を貼らないんでしょうね。いくつも壁紙を用意するより、汎用性の高い塗料のカラーバリエーションを多くする方が効率がよいのでしょうか。不思議。

お見送りも板についてきて、端から見たら遊びに来た友人を見送る人にしか見えなかったのではないかと思います。日本人はお辞儀の文化があるから、業者さんと手を振って別れたりしないんでしょうかね。

工事4日目(最終日)

さて、いよいよ最終日です。
業者さんは「最後の工事はいつでもいいよ」と言いますが、やはり馴染んできたとはいえ土足で家に入られるのはストレスフルなので、「火曜日空いてます。工事してください」とお願いし、火曜日に決行することになりました。

11時ごろという約束でしたが、珍しく「10時50分に着く」とのメールが。おお、どうした業者さん。前の現場が早く終わったんだろうか。と思っていたら、到着したのは11時。どうやら約束に遅れるのはまあいいけれど、それより前に着くのはよくない様子。そういえばドイツのパーティも予定より10分程度遅れていくのが礼儀だそうなので、工事でも同じなのかもしれません。いや、どうかな。

「今日はシェフが来るよ」とのこと。シェフというとコックさんのイメージですが、ドイツ語だと「der Chef」で上司という意味。ふーん、なんだかよく分からないけど、業者さんの働きを見に来るんだろうか。私も「毎日、とても一生懸命仕事をしてくれてます」とか言わないといけないんだろうか、などどうでもいいことを考えていると、2時間程度で作業が終了。

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おお~!さすがの仕上がりです。塗ったあととか全然分からない!

どうやって塗ってるんだか分からないのですが、「少し色が変わっているところは濡れてるだけだから、乾いたら元の色になるよ」と言います。

そういえばドイツ語には敬語があり、知らない人や目上の人には「Sie(あなた)」という主語を使うのですが、業者さんは私に対して「Du(「君」とか「お前」ぐらいの意味)」を使っていることに最終日にしてようやく気づきました。最初は「Sie(あなた)」だった気がするんだけど。

でもこれはよくあること。ドイツではお客様は神様ではないので、客と業者という関係であっても年上の人が年下の人に対して「Du」で呼びかけたりします。

我が家は大学街に立っていて、他の住人も学生さんが多いので、おそらく私のこともかなり若いと思っているのでしょう。もう40歳を超えていると言ったらどんな顔をするんだろう。

業者さんが誰かに電話をして「上だよ」と答えると、大家さんがやってきました。業者さんは「Haus Chef(ハウスシェフ)が来たよ」というのですが、そんな言い方するんだろうか。

大家さんはちょっとためらいつつも、業者さんが土足で入っているのを見て土足で入ってきました。どうぞどうぞ。こうなったら1人も2人も同じです。

業者さんと大家さんの会話は早口で、やはりさっぱり分からないのですが、どうやら作業内容を確認しているようです。大家さんに「どう?満足してる?」と聞かれ、「はい」と答えると、「よかった。確認しないとお金が払えないからね」とのこと。ああ、そうですよね。今回の工事は大家さんが加入している保険で賄われます。そりゃ、大家さんが確認しないとね。なので、私からはチップも支払わず

さて確認も済み、無事工事が終了! 業者さんとも仲良くなってきてたので、ちょっと名残惜しい気もしますが、でもやっぱり土足で家に入られるのはつらい。ようやく掃除できるかと嬉しいかぎりです。

そして二人は握手をして去って行ったのですが、去り際に話していたことが気になります。

「上の階の工事が」どうとかこうとか。「今日の19時に」どうとかこうとか。そして、今日、水曜日になって聞こえてくる上階の工事音……。まさか、また水漏れ……?

ちょっぴり不安を残しながらも、とりあえず今日のところは快適に過ごしています。もう土足は勘弁してください!

さて次回の記事では、今回の工事を教訓に、ドイツで工事業者さんを迎える心得のようなものをまとめてみたいと思います。

<<ドイツで水漏れ、そして工事へ(1)
<<ドイツで水漏れ、そして工事へ(2)
<<ドイツで水漏れ、そして工事へ(3)
>>ドイツで水漏れ、そして工事へ(まとめ)

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