珍しいドイツビール土産に!ラオホビア「シュレンケルラ・ラオホ」

ドイツに住んでいると「お土産にビール買ってきて」なんて頼まれることもよくありました。でも実際、ドイツビールって日本でも結構飲めるんですよね。高いけど。ドイツビール好きでヴァイツェンビアを飲んだことない人はいないだろうし、なにかもっと驚いて喜んでもらえるビールないかな~と探して辿り着いたのがこのラオホビア「シュレンケルラ・ラオホ」です。ドイツ国内でも広く流通しているラオホビアは「シュレンケルラ・ラオホ」だけで、比較的手に入りやすいのもオススメする理由の一つ。しかしなんといっても味が抜群!クセがあるけど虜になっちゃう味です^^

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ラオホビアってなに?

まずはあまり耳慣れない「ラオホビア」についてご説明しましょう。

ラオホビア(Rauchbier)は英語だと「smoked beer」。日本語に訳すと「燻しビール」って感じですかね。ドイツ語の「Rauch」は「煙」という意味。

出来上がったビールを燻すのではなく、製造過程の発芽した麦芽を乾燥させるために木を燃やして燻します。いまでこそ、麦芽を発芽させた後、乾燥機のような乾燥窯で乾燥させますが、産業革命以前は乾燥窯がなかったため、ほとんどの醸造所は木で麦芽を燻していたんだそうです。ウッドチップを使ってハムやソーセージを燻製にする感じというと分かりやすいでしょうか。

麦芽を直接煙で燻すので、燻煙の色と香りが麦芽に移ります。これがラオホビアの独特な味わいの秘密。しかしその後、チェコ・ピルゼンで透明に輝く黄金色のピルスナーが誕生し、さっぱりとした喉越しとクセのない味わいが人気を博すようになると、ラオホビアのような濃色ビールはどんどん姿を消し、いまではほとんど見かけなくなりました。ドイツ国内でも、全土で手に入れることができるラオホビアはシュレンケルラ・ラオホぐらい。ほかにもいくつかラオホビアを醸造している醸造所はあるようですが、現地でしか流通していないとか醸造所併設のレストランだけでしか飲めないというところばかりです。

つまみいらずなビール!シュレンケルラ・ラオホ

シュレンケルラ・ラオホはブナの木を燻して作ります。色はかなり濃く、一見すると黒ビールみたいです。しかし注いでいるときから燻製のような香りが漂ってくるので、甘い香りの黒ビールとの違いがよく分かります。かなり泡立ちがよく、泡の色もレッドブラウン。どんな味なのかな~とグラスを口に近づければ、どんどん燻製香が強くなり、燻製を食べるような気持ちになってきます。さて、ビールを口に含むと、こんなのビールじゃない、と思わず思ってしまいました。だって口に含んだ瞬間に、鼻に燻製香が抜けていくから、どちらかというとスモークチーズを一口食べたような気分になるんです。ビールどこ行った!?

が、不思議なもので、二口目、三口目と飲むにつれてビールの味がよくわかるようになります。最初の一口の味が残ってるんでしょうね。コーヒーのような苦そうな見た目に反して、大麦のとろっとした甘みが強くコクがあるので、燻製香がめちゃくちゃいいつまみに。

う、美味い!美味いぞおおお!!

よく売られているシュレンケルラ・ラオホはメルツェンというビールをベースにしています。昔は暑い時期にビールを作ると悪くなってしまうので、4月以降はビールの醸造が禁止され、夏に飲むためのビールを3月(Märzen)に大量に仕込んだことから、メルツェンという名前がついたのだそうです。ちなみにオクトーバーフェストではこの古いメルツェンを飲み干してしまうため、オクトーバーフェストのビールを「メルツェン」と呼ぶことも。ほかにも地名にちなんで「ヴィーゼン」や単に「オクトーバーフェストビア」とも呼びます。わたしがよく聞いたのは「ヴィーゼン」かも。

このメルツェン、普通のミュンヘンラガーとなにが違うかというと大麦の味が濃くて甘い。そしてアルコール度数が高い(ミュンヘンラガーが4.8パーセントに対して5.1パーセント)。そんな元々濃いビールを燻製して味を凝縮してるんだから、マズいわけがない。

実際、シュレンケルラ醸造所のあるバンベルグでは、つまみなしに1杯のシュレンケルラ・ラオホを長い時間かけて楽しむ人が多いんだそうです。わかるわ~。

一口目のインパクトが大きいので、苦手意識を持つ人も多いようですが(夫はダメでした)、ハマる人はどハマりしてしまうビールです。ああ、これ書いてるいまも飲みたい。

ラオホビアの聖地バンベルグで行われる祭り「Bockanstich im Oktober」

シュレンケルラ醸造所のあるバンベルグには、シュレンケルラ以外にもラオホビアを作っている醸造所がいくつかあるそうです。しかしいかんせん街の外には出ないので、現地に飲みにいかなければならない。もちろん、ホテルに泊まっていろんなラオホビアを飲み歩いてもいいのですが、10月半ばにはボックビアの樽開きがあるそうなんですよね。むしろそちらが面白そう。

ボックビアは「飲むパン」とも言われ、断食中の修道者たちが栄養補給がわりに飲んだビール。通常よりもたくさんの材料と時間をかけて作られたアルコール度数8パーセント越え、へろへろになること必至のビールです。これも燻しているシュレンケルラ・ラオホ・ウアボックがあります。

うーん、楽しそう。オクトーバーフェストビアもアルコール度数5~6パーセントと通常より高めで、あの「ビール一杯では飲酒運転にならない」と豪語するドイツ人たちがへろへろになるので恐ろしいのですが、8パーセントも超えちゃうとどんなことになるんだか……。すごく見てみたい。

「Urbock Anstich」(シュレンケルラ醸造所HPより)
http://www.schlenkerla.de/sonstiges/veranstaltungen/bockanstich/bockanstich.html

いつの世も千鳥足、「シュレンケルラ」の由来

なかなか変わった商品名「シュレンケルラ」の由来は、マイスターのあだ名なんだそうです。事故なのかビールのせいなのかはっきりとはわからないけれど、ぶらぶらと面白い歩き方をするマイスターがいて、その人が「Schlenkerla(シュレンケルラ)」と呼ばれていたのだとか。この地方の方言で「schlenkern(シュレンケルン)」=「酔っ払いみたいにぶらぶらと、まっすぐに歩くことができない」という動詞があり、それがあだ名になったんですって。日本語だと「千鳥足さん」って感じですね。

ラベルの右下にもシュレンケルラさんのマークがあしらわれていて、同じ酔っ払いとしてはものすごく親近感がわきます。時代も場所も関係なく、人はいつだって酔っぱらって千鳥足なんですよ(しみじみ)。

シュレンケルラ・ラオホの入手方法

シュレンケルラ・ラオホはラオホビアとしては珍しく、ドイツで全国展開しているビールです。なので、少し大きめのスーパーやデパートなどで取り扱いがあります。だけどタイミングによってはどこにもない!ということもあるので、確実に手に入れたいなら公式サイトから通販も可能(英語ページあり)(EU圏内のみ配送可)。

シュレンケルラ公式サイト通販ページ(英語)
https://shop.schlenkerla.de/Schlenkerla-Shop-Smokebeer-smoked-beer-Mailorder

まあ、でもせっかくの旅なので偶然の出会いを楽しむのもありな気はします。ちなみに日本でも通販で手に入ります。しかしドイツで買うよりかなり高いのと(わたしはドイツの「EDEKA」というスーパーで1.23ユーロで購入)、ドイツで飲むドイツビールより美味いものはないと思っているので、ドイツに行かれる場合はぜひともドイツで。

シュレンケルラ・ラオホ メルツェン

Amazon, 楽天, Yahoo!ショッピング

ああ、いつかバンベルグでラオホビアの生を飲んでみたい!

以上、ちょっと珍しいドイツビール土産、ラオホビア「シュレンケルラ・ラオホ」でした。いつもと違うドイツビールを飲んでみたい!という人はぜひお試しください。

【参考】
★シュレンケルラ醸造所ホームページ
http://www.schlenkerla.de/

★「Deutsche Biere – Biermarken, Sorten & Brautradition」(書籍・ドイツ語)
版元:Parragon Books Ltd

★「ビールの科学(Blue Backsシリーズ)」(書籍)
渡 淳二 監修 / サッポロビール価値創造フロンティア研究所編

ビールの科学 (ブルーバックス)

Kindle, 楽天kobo, ebookjapan

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