海外生活・留学ならSIMフリースマホがオススメ!という記事にも追記したのですが、ドイツでは現地プリペイドSIMを買うときにドイツ国内の住所が必須になりました(詳細はこちら)。アクティベートなど他の手続きも厳格化したので、短期滞在の海外旅行者が現地プリペイドSIMを買うのはかなり苦労する状況です。おそらくドイツ以外のヨーロッパ諸国も同様に現地プリペイドSIMの購入は難しくなっていくのではないでしょうか。
ドイツだと住民登録が必要になる3か月以上滞在するならば、多少苦労をしようとも段違いに安い現地プリペイドSIMを買うことをオススメしますが、海外旅行など短期滞在なら日本で手配できる方法でスマホを利用した方が効率的な気がします。たいして使わないスマホの利用手続きだけで半日つぶれるなんてバカらしいですからね~。
ということで、ここでは海外旅行する人向けにスマホの利用方法をまとめてみました。人数別・滞在日数別でお得になる方法がずいぶん異なるので要注意!
※以下、2018年10月17日現在の情報です。
※海外移住や海外留学する方で現地プリペイドSIMを購入するならこちらの記事を。
海外旅行中にスマホでデータ通信が利用できるサービス
まず海外旅行中にスマホでデータ通信が利用できるサービスをまとめておきましょう。いろいろありますが、だいたいこんな感じ。
- キャリアの国際ローミング
- 海外Wi-Fiレンタル
- 日本国内で購入できる海外用プリペイドSIM
- 現地で購入できる現地プリペイドSIM
海外で利用できるレンタル携帯電話などもあるのですが、データ通信できないものが多いので除外しておきます。現地プリペイドSIMもヨーロッパだと購入が厳格化されそうなのでこの記事では除外しますが、アジア圏なんかだと空港の自販機などで購入できるそうなので、現地プリペイドSIMを利用した方が断然安いでしょう。
ということで、ヨーロッパをターゲットとして、まずは1~3の方法について見ていきます。
キャリアの国際ローミングはドコモ・auは980円/24時間。ソフトバンクは25MB以下で1980円/1日から
キャリアで国際ローミングを利用するメリットはなんといっても手続きが楽。いつも使ってるスマホがそのまま使えるし、返却の手間もありません。電話番号がそのまま使えるのも嬉しい。日本からかけた方が国際電話になっちゃうので、電話は極力LINE通話などデータ通信を使った通話サービスを利用しましょう。
昔は高額でしたが、最近は24時間で980円というプランもできたので、少しだけ使うなら断然便利。ただし2人以上で一緒に旅行する場合や、長期旅行をする場合は他の方法の方が安くなる場合が多いです。
3キャリア共通、海外パケ放題プランは25MB以下で1980円/1日から
3キャリアとも海外でのパケ放題プランがあります。値段も25MBまでなら1日1980円、25MB以上なら1日2980円で使い放題です。しかし1日3000円近いって高いですよね。3日で1万円弱。さらに「1日」というのも、日本時間の0:00から23:59までなので、時差が大きい国だと使えない時間が多くなってかなり損です。他にもキャリアごとに事前に入っておかないといけないサービスがあります。ドコモは海外パケ・ホーダイ、auは海外ダブル定額、ソフトバンクは海外パケットし放題を確認してください。ソフトバンクはこの海外パケットし放題プランしかないので仕方ありませんが、ドコモ・auは次の新プランの方が安くて便利なので、パケ・ホーダイや海外ダブル定額は現実的ではないかなと思います。
ドコモ・auは契約中のパケット容量内で使える新プラン・1回24時間で980円
ソフトバンクにはないのですが、ドコモ・auは日本で契約しているパケット容量内で使えるデータ通信パックサービスができました。ドコモはパケットパック海外オプション、auは世界データ定額です。1回24時間で980円。「24時間」のカウントも日本時間ではなく、使い始めから24時間なので、海外でのパケ放題プランに比べればかなりお安い。ただし日本で契約しているパケット容量を利用するので、「普段でも制限ギリギリなのに!」という人は追加料金を払ってパケットを買う必要があります。ここら辺は元の契約プラン次第。
どちらも日本の契約とは別に申し込みと専用アプリが必要です。使わなければ課金されないので、海外旅行に行く予定がある人はとりあえず申し込んでおいてもいいかもしれません。ただしなんやかんやと条件があるのはいつもの通りです。なんで日本の携帯はこんなに契約が面倒なんでしょうね??
アメリカやハワイなどはキャンペーンで特別料金になっていることもあるので、チェックしてみてくださいね。
複数人・複数デバイスで使える、海外Wi-Fiレンタル
「イモトのWi-fi」で一躍有名になった感のある海外Wi-Fiレンタル。日本で借りる方法と現地の空港などで借りる方法がありますが、ここでは現地での手間を省きたいので日本で借りる方法に絞っていきます。
メリットはなんといっても複数人で使えること。家族で旅行するなら断然お得です。またタブレットやPCなど複数デバイスで使いたいならテザリングの手間もなくて便利。
デメリットとしては、レンタルの手間がかかること。空港の受け取りカウンターが混んでるとハラハラしますし、宅配は別途料金がかかることも。またモバイルWi-Fiなので外出中にバッテリー切れになることがあります。念のため、モバイルバッテリーを持って行くか、レンタル会社のオプションで一緒にモバイルバッテリーをレンタルしておくと安心ですが、ちょっと荷物が重くなります。
では具体的に海外Wi-Fiレンタル会社を見ていきましょう。
受け取り空港の多さとサポートが魅力、グローバルWiFi
グローバルWiFiの魅力はなにより受け取りできる場所が多いことです。2018年10月17日現在で14空港と2か所、計16か所で受け取ることができます。
地方に住んでると、地方空港から成田空港や関西空港などを経由して海外に行くこと場合が多いと思うのですが、乗り継ぎ時間が短いと受け取り窓口に行く時間がなくなることがあるんですよね。以前、仙台に住んでたときは成田空港経由が多くて、雪で発着便が遅れるとめちゃくちゃハラハラしたことを思い出します。成田空港、関西空港、中部空港などが近くにない人にはとても便利。さらに成田空港や関西空港など大きな空港ではロッカー形式で受け取れるところも。最短10秒ですって。わーお!
また24時間365日のカスタマーサポートが、電話だけでなくLINEやSkypeでも利用できます。これってかなりいい。他の会社もカスタマーサポートはあるのですが、電話だけしかないところがほとんど。高額な国際電話ではなく、無料Wi-Fiが使えるところからネット通話できれば通話無料になるので安心です。
値段はやや高いのですが(料金比較はのちほど)、キャンペーンや早割で安くなることも多いので、旅程に合わせて一度チェックがオススメ。
キャンペーンがとにかく安い!オプションも魅力のjetfi(ジェットファイ)
jetfi(ジェットファイ)はもうキャンペーン中の料金がとにかく安い!今回は2018年10月31日までの申し込みで、通常ドイツ一か国利用 1日500MB・1280円のところ、いまなら580円と半額以下!ほんとに!?と目を疑いましたが本当のようです。マジか。
このように定期的にめちゃくちゃ安いキャンペーンがあるので、安く借りたいという人はぜひ一度チェックを。
またモバイルWiFi端末からスマホに充電できたり、IP電話「jet-phone」を申し込んだら電話もかけ放題になったり、安心パックプレミアム(700円)に申し込むと端末代の補償以外に航空機遅延やテロ等対応費用の補償も受けられたりとなかなかユニークで、オプションも魅力的です。
知名度がやや低い印象ですが、先日格安SIM大手のmineoと販売提携もしたので今後伸びてくるのかなぁという感じです。ちゃんとした会社なのでご安心を。
知名度は抜群!あんしんのイモトのWiFi
最初にも書きましたが、海外Wi-Fiレンタルを一躍有名にした「イモトのWiFi」。知名度は抜群なので、初めて使う人には安心ですよね。すごく安いとか受け取りカウンターがめちゃくちゃ多いというような際立った特徴はないのですが、初めて利用する人向けの説明が丁寧で好感が持てます。モバイルWi-Fiの使い方だけでなく、持ち物リストやパッキング事情などが書かれている「活用事例」のページがとてもいい感じ。
>>イモトのWiFi
3社の料金比較(ドイツ1か国 1日500MB・4G利用の場合)
以上3社がいろいろメリットがあったり安心かなぁと思います。またいいところがあったら追記しますね。では3社の料金を比較してみましょう。2018年10月17日現在、10月にドイツ7日間、1日500MB・4G利用という条件で試算してみました。
1日料金の上段が早割やキャンペーン適用時、下段が通常時の金額。下の表は7日間利用時の金額です。実際には受取手数料と補償に消費税がかかります。補償は必須ではないところもありますが、つけといた方がいいと思うので端末料金が100パーセント補償されるオプション料金を試算に入れてます。
以上、あくまでキャンペーン中ですがjetfiがめちゃくちゃ安いという結果になりました。そうでなくてもjetfiが安め。ただし、グローバルWiFiやイモトのWiFiもキャンペーン内容や国によって安くなることもあるので、利用したいなと思うときはとりあえず3つとも料金をシミュレーションしてみた方がいいでしょう。
jetfiとイモトのWiFiはレンタル申し込みページから申し込む前に試算がでてきます。
>>グローバルWiFi
>>jetfi(ジェットファイ)
>>イモトのWiFi
長期利用だとかなりお得!海外用プリペイドSIM
「海外用SIM」とか「海外渡航用プリペイドSIM」とか「トラベルSIM」とか「グローバルSIM」とかいろんな呼ばれ方をしていますが、要するに海外のいろんな国で使えるプリペイドSIMです。現地プリペイドSIMが基本的に現地国内でしか使えないところ、海外用プリペイドSIMは旅行者向けなので複数国で使えるのが特長。その分、現地プリペイドSIMより料金は割高です。呼び名が統一されていないので検索に引っかかりにくくすごく困るのですが、格安SIMもだいぶ浸透してきたので、これからメジャーになっていくかな~?という感じ。
日本製のSIMと日本でも購入できる外国製のSIMとがあります(日本製のSIMというか、正確には「日本語対応のある海外用SIM」ですが、長くなるので「日本製」と表記しておきます)。
海外用SIMのメリットは、一度購入してしまえば有効期限内に何度でもリチャージして使えるので、一年に何度も海外に行く人は手軽に使えて便利です。料金も期間や通信容量に応じて選べます。特に長期利用ならばかなり割安なので、長期海外出張や短期留学するならオススメ。
デメリットとしては必ずSIMフリースマホが必要なこと。新しく買うと結構高いんですよね。安ければ2万円弱でありますが、もし新しく買うなら日本でも格安SIMに乗り換えるつもりでセットの端末を買うか、単品でもいいものを買う方が得な気がします(わたしはこれ)。あとで出てきますが、いまSIMフリースマホを持っていないなら、「モベル」で買うとイギリスの電話番号がついている通話SIM(無料)とデュアルSIMスマホが1万円弱~1万円半ばで買えるのでお得かも。
キャリアの携帯を使っているならば手数料3000円でSIMロック解除もできます。いまはネットで申し込みもできるので簡単になりました。SIMロック解除手続きについて条件など詳しくは公式で→ doccomo、au、ソフトバンク
SIMフリースマホの選び方については参考までにこちらをどうぞ。
料金は激安!しかし慣れていないと難しい、外国製の海外用プリペイドSIM
まずは日本でも購入できる外国製の海外用プリペイドSIMをご紹介しましょう。なぜかというとめちゃくちゃ安いから。
先日オーストラリアに1週間ほど行ってきまして、その際、タイのAISという通信会社が出しているSIM2Flyという海外用プリペイドSIMを利用したんですけど、これがとてもよかったんです。8日間で4GB、1400円。4GBを越えても低速になるだけで使用できます。めちゃくちゃ安い!後述しますが、日本製の海外用プリペイドSIMは初期費用だけで3000~6000円ぐらいかかるのでえらい違いです。
使用方法も簡単。iPhoneならAPN設定を削除後、SIMを入れ替えて、ローミングをオンすれば使えます。
ただ↑上の一文を読んでほとんど意味が分からない、というならちょっと難しいかも。というのも、タイの通信会社のSIMなのでタイ語か英語の説明書しかなく、さらに日本の販売店によってはそれすらも添付されておらず、ぺらっとした日本語の説明書が1枚入っているだけだからです。
うーん。わたしはドイツでも日本でも格安SIMを使っていてSIMの入れ替えに慣れてるけど、普段キャリアスマホを使ってて、初めて海外でSIMを入れ替えるとなるとこんな説明で分かるのだろうか……と疑問です。公式ページを見るとサポートの電話番号も載ってましたが、当然タイ語かせいぜい英語でしょうから、つながらないなどトラブルがあったときは困るだろうなぁと思いました。アクティベートしたらタイ語でSMSが来るのでちょっとドキドキします。
課金していれば電話も使えます。オーストラリアや日本国内だと1分6バーツ(20円ぐらい)。しかしこの課金(Top Up)が日本のクレジットカードに対応していないので、日本からだとLINE Payでトップアップするしかないようです。詳しくはこちらで。
総じて言うと、安いけど使い勝手はそれなり。初めて海外用SIMを使うので不安があるという人は、少々高くても日本製の方が安心かもしれませんね。
Amazon、楽天、Yahoo!ショッピングなどで「海外 SIM」と検索するといろいろ出てきますよ。旅行先の国が含まれている外国用SIMを購入しましょう。
料金は高いが、親切丁寧な日本製海外用プリペイドSIM
外国製の海外用プリペイドSIMに比べて料金が高い日本製海外用プリペイドSIM。おおざっぱに言うと、初期費用が1000~3000円前後、データ通信するためのパック料金も3000円前後(ドイツの場合)、通話もできるようにするならオプションでさらに課金、という感じです。少なくとも3000~6000円はかかるので他の方法や外国製に比べて高い。ちょっとした旅行には使いにくいです。
しかし有効期間が長いプラン(2週間~30日間)が多いので、1か月以上海外に行くなら断然お得。長期出張や短期留学するなら、SIMフリースマホを買ってでも日本製海外用プリペイドSIMがオススメです。3か月以上の長期滞在なら現地SIM利用を考えましょう。
また有効期限(通常1年)内にリチャージすれば期限が延長される場合が多いので、1年に何度か旅行するならば、手軽にデータ通信SIMが使えて初期費用分も元が取れます。
ちなみにmineoは2018年8月末に海外SIMサービスを終了。楽天モバイルも2019年1月31日に終了予定なので、新しく買うなら違う会社のものを選んだ方がいいでしょう。
通話もできる海外SIM「モベル」、「TAKT」、「トラベルSIM」、「IIJmio 海外トラベルSIM」
長期の海外出張や短期留学など、少し長めに海外に滞在するならネット通話やIP電話ではなく、ちゃんとした携帯番号が必要になることも多くなります。なにかの認証にSMSが必要になることもよくありますしね(宅配の連絡とか無料Wi-Fi利用とか)。そういうときのために通話とSMSもできるSIMを用意しておくと安心。
「モベル」、「TAKT」、トラベルSIMの「トラベルSIM anyware」、格安SIM会社大手のIIJmio「海外トラベルSIM」などがメジャーです。
モベル「ワールド・プラスSIMカード」
モベルは「ワールド・プラスSIMカード」というプランで1か月7,992円、1GBのデータ通信付き。SIM代金は料金に含まれていて有効期限はなし。いつでもチャージすれば使えます。
TAKTは有効期限ありの「TAKT Lite」と有効期限なしの「TAKT」
TAKTは有効期限1年の「TAKT Lite」でSIM代金2,480円、通話料500円分チャージ済み。データ通信パックの「スマートデータパス」が1GB 2,380円だから、合計すると初期費用は4,860円。モベルより安い。
しかし有効期限なしの「TAKT」だとSIM代金4,980円、通話料1000円分チャージ済み。合計で7,360円だからそんなに変わらない。
一回きりの長期出張や短期留学なら使い切りの「TAKT Lite」でもいいけど、その後も何度か海外に行くつもりなら有効期限なしの「TAKT」や「モベル」がいいかも。
>>TAKT
トラベルSIMの「トラベルSIM anyware」
トラベルSIMの「トラベルSIM anyware」はSIM代金2,500円、データ通信パックはいろいろあるけど、とりあえず比較のために1GB US$69としましょう。1USドル=112円として7,728円。合計で10,228円。ただし受信料が無料なのでそこはちょっとお得。
IIJmioの「海外トラベルSIM」
IIJmioの「海外トラベルSIM」は通話もできるSIMの場合、SIM代金3,000円と、データ通信パックは有効期限14日間500MBで4,600円。1か月使おうと思うともう一度リチャージしなければならず、さらに4,600円がかかります。28日間で合計12,200円とやや高いように思えるけど、30分×2回分の無料通話、25通×2回分の無料SMSがつくので使い切れるなら安いかも。でも1時間も電話するならネット通話使うので、無料通話分の元が取れるかは微妙な気がしますね。
4社の料金比較(ドイツ・約1か月・1GB利用の場合)
4社の料金を表で比較するとこんな感じ。ドイツで約1か月・1GB利用する場合で、文中に出てきたプランを適用することとします。
安さではTAKTの「TAKT Lite」かなという感じですが、モベルはデータのリチャージが安いし(1GB 1,250円)、SIMフリー端末を1万円前後と安く販売しているのがいいかなと思います。しかも日本では少ないデュアルSIM(SIMが二枚入る)端末なので、一枚は日本のSIM、もう一枚はモベルのSIMを入れておくという使い方もできます。日本の電話番号も使えるし、モベルが提供するイギリスの電話番号も使えます。もしくはモベルの通話SIMと他社の安いデータ通信専用SIMを入れておくとか。デュアルSIMスマホは海外で本当に便利です。
なので、いまSIMフリー端末を持っていなくて購入を考えているなら、モベルで買うのもいいでしょう。使いたい月だけプランを申し込めば、他の月は費用がかかりません(SIMカード維持料は永年無料)。ただしiPhoneは販売していないので、いまiPhoneを使っている人はアプリが使えなくなってしまうから要注意。
>>モベルのSIMフリー端末販売ページを見る(かなりページの下の方)
>>モベル
>>TAKT
>>トラベルSIM anyware
>>IIJmio 海外トラベルSIM
データ通信で使える「H.I.S.モバイル 変なSIM」、「IIJmio 海外トラベルSIM」、「トラベルSIM」、「MightySIM」
通話はネット通話を使うのでデータ通信だけできればいいという人も多いでしょう。それならばデータ通信専用SIMを使う方が安いときもあります。ただしデータ通信SIMは通話だけでなくSMSもできない(もしくはオプション)のでご注意を。
H.I.S.モバイル「変なSIM」
旅行会社のH.I.Sが格安スマホもやっていて、中でも海外のデータ通信に特化したSIMが「変なSIM」です。自分が持っているSIMカードに貼って使うという一風変わったシール型SIMなので「変なSIM」。
利用はSIM代金1,980円と1日24時間200MBで500円ですが、H.I.Sモバイルの国内通話付きSIMを契約すると「変なSIM」を無料でもらえます。データ容量を無視して単純に金額だけでキャリアの国際ローミングと比べるなら、5日以上使えばSIM代金を払ってもお得になります。
使うときだけ貼ればいいから、面白いサービスだとは思うのですが、2018年10月17日現在、iOS、つまりiPhoneやiPadで不具合が出ているそうです。うーん。12月中旬ぐらいにリニューアルということなので、いずれにせよ購入はそれ以降にした方がよい気がします。
IIJmio「海外トラベルSIM」データ通信用
通話用SIMでも登場したIIJmioの「海外トラベルSIM」にはデータ通信用もあります。データパック料金は14日間有効500MBで3,850円。28日間1GBだと7,700円だから、SIM代金3,000円を合わせると10,700円とややお高め。
ただ同じSIMを使って、最初14日間はデータ通信専用パック、次回は14日間の音声付きパックを契約するということもできるので、使い方次第というところもあります。
トラベルSIMの「長距離フライト増量 定額データパック」
トラベルSIMもIIJmioと同様、データ通信用SIMがあります。ドイツで使えるのは「長距離フライト増量 定額データパック」、30日間1GBで75US$(約8,400円)。SIM代金が1,700円なので合計約10,100円ですが、長期で滞在するならむしろ2GB使えるプランの方がお得かも。30日間で99.9US$(約11,200円)です。通話SIMはAmazonで販売しています。
なにより安い、MightySIM
MightySIMはデータ通信専用SIMだけを取り扱っていて、とにかく安い。SIM代金は690円、30日間1GBのプランでも2,800円、合計しても3,490円と格安です。特にヨーロッパに強いのが嬉しい。他はアメリカに強いところが多いので。
一方、東南アジアなどには弱く、インドネシアやベトナムなど使おうとすると、世界110か国で使えるプランを選ばねばならず30日間1GBで35,200円です。会社によって強い地域とそうでない地域が分かれますね。MightySIMもAmazonで販売。こういうところが安さの秘訣なんでしょうね。
4社の料金比較(ドイツ・約1か月・1GB利用の場合)
では恒例、上記4社の料金を比較してみましょう。
やはりダントツでMightySIMが安い。SIMカードの有効期限も無期限延長中なので、いろんな国に旅行したいという人は一度買っておくといつでも使えるので便利です。
>>H.I.S.モバイル 変なSIM
>>IIJmio 海外トラベルSIM
>>トラベルSIM(Amazon販売ページ)、公式HP
>>MightySIM(Amazon販売ページ)、公式HP
人数別・滞在日数別で各サービスの料金比較
さて、長くなりましたが本題!
上記で紹介した各サービスのうち、最も安いプランを使って人数別・滞在日数別の料金比較をしてみましょう。各サービスの最安値はこんな感じですね。
- キャリアの国際ローミング → ドコモ・au 980円/24時間
- 海外Wi-Fiレンタル → jetfi(ジェットファイ)
- 海外用プリペイドSIM(通話用SIM) → TAKT「TAKT Lite」
- 海外用プリペイドSIM(データ用SIM) → MightySIM
外国製の海外用プリペイドSIMについては、リチャージができたりできなかったりで比較が難しいので、ここでは対象に含まないことにします。
条件はドイツを2018年10月に旅行した場合で、容量は上記の解説どおり。基本税抜きで計算しています。
SIMフリースマホなしの場合、1人6日までならキャリアの国際ローミング、2人以上なら海外Wi-Fiレンタルがお得
まずSIMフリースマホを持っていない場合、1人で6日利用までならキャリアの国際ローミング 5,880円、海外Wi-Fiレンタル(jetfi) 5,930円で、キャリアの国際ローミングを使う方がお得であることが分かります。
しかし2人以上で使うなら断然海外Wi-Fiレンタル。jetfiのキャンペーンが安すぎて不安だったのでイモトのWiFiでも比較してみましたが(上表参照)、やはり2日目以降から安くなりました。
7日以上旅行するならば、1人利用でもjetfiがお得になってきます。ただし、キャリアの国際ローミングは使ったときだけ支払うことができるので、移動しない日は使わず節約するという使い方もできます。
とはいえ、スマホがある生活に慣れちゃってると、お店探したり地図を見たりで自然とスマホ使っちゃいますけどね。旅行中はデータ通信できるようにしておくのが安全で安心だとは思います。そこは使い方次第。
ちなみに。jetfiの20~24日間までが25日間以降より値段が高くなっていますが、これは長期利用パック(グローバルプラン)(14,500円)と安心パック30日パック(3,000円)を適用しているためです。
利用料(580円)×日数分が14,500円を上回ると補償料は安心パック30日パックが適用になるのに、下回る場合には30日パックではなく日割り計算が適用されるんですよね。なので、日数によっては日割り計算の補償料が30日パックの金額を上回るため、値段が高くなるのです(公式ホームページのシミュレーションで確かめました)。
もし20~24日間借りようと思う人は、30日間有効の長期利用パックの方がお得になるかもしれないので、一度シミュレーションしてから借りる日数を考えましょう。
イモトのWiFiの場合は、長期利用パックはあるけど補償料の長期割がないので逆転現象はありませんでした。分かりやすい。
SIMフリースマホありの場合、10日間ぐらいで2人利用でも海外用SIMがお得に
SIMフリースマホをすでに持っているなら、30日間パックを2人で使っても(SIMカードを2枚購入しても)、海外用SIMがお得になる場合があります。
通話用SIM(TAKT「TAKT Lite」)の場合、キャリアの国際ローミングと逆転するのは1人利用の場合・2人利用の場合とも5日目から。海外Wi-Fiレンタル(jetfi)と比較しても、11日目から通話用SIM(TAKT)の方がお得になります。
データ用SIM(MightySIM)ならさらに早くて、キャリアの国際ローミングの場合は4日目から、海外Wi-Fiレンタル(jetfi)だと1人利用の場合は4日目から、2人利用の場合でも8日目から安くなります。
ただいかんせんSIMフリースマホが高い。SIMフリースマホを持っていないなら、10日前後の旅行の場合だと、多少高くとも海外Wi-Fiレンタル(jetfi)かなぁという感じですね。もしくはキャリアスマホのSIMロックが外せるなら外してしまうか。
1人で30日間海外に行く人なら、今後も海外に行く人が多いでしょうから、SIMフリースマホは一台あるといろいろ便利です。
短期ならローミング、複数人ならWi-Fiレンタル、SIMフリースマホがあるなら海外用SIM
以上、長くなりましたが、海外旅行中にスマホを利用する方法を人数別・滞在日数別で考えてみました。
おおざっぱな考え方としては、1人で1週間程度の短期ならキャリアの国際ローミング、2人以上の複数人なら海外Wi-Fiレンタル、SIMフリースマホがあるなら海外用SIMが安くなるでしょう。
しかし、キャリアの国際ローミングは使わなければお金はかかりませんし、海外Wi-Fiレンタルも時期よっては高いかもしれないし、SIMフリースマホがないけど何度も海外に行くつもりなら、いっそSIMフリースマホを買った方が得という場合もあります。
また今回は安さで比較しましたが、安くなくてもこのサービスは絶対欲しい!という場合もありますしね。
いろいろ言うと悩ませるばかりですが(笑)、わたしもオーストラリアに行くときかなり悩んで調べたので、今回の記事が目安になって少しでもお役に立てば幸いです。
ではでは、皆さん、気をつけてよい旅を!
リンクまとめ(いいところちょこっとメモ付き)
以下、文中に出てきたサービスをまとめておきます。それぞれいいところちょこっとメモ付き。
>>キャリアの国際ローミング
・ドコモ → パケットパック海外オプション(←1回24時間980円)・海外パケ・ホーダイ
・au → 世界データ定額(←1回24時間980円)・海外ダブル定額
・ソフトバンク → 海外パケットし放題
・SIMロック解除手続きについて→ doccomo、au、ソフトバンク
>>海外Wi-Fiレンタル
・グローバルWiFi(←受取場所多し・サポート充実)
・jetfi(ジェットファイ)(←キャンペーン価格が安い)
・イモトのWiFi(←初心者にも安心)
>>海外用プリペイドSIM(通話用SIM)
・モベル(←デュアルSIMスマホを販売・SIM代金0円)、SIMフリー端末販売ページ
・TAKT(←格安プランあり)
・トラベルSIM anyware(←プランが多様)
・IIJmio 海外トラベルSIM(←無料通話・SMS含む)
>>海外用プリペイドSIM(データ用SIM)
・H.I.S.モバイル 変なSIM(←1日24時間200MB・500円)
・海外トラベルSIM(←一枚で通話用SIM・データ用SIM使い分け可能)
・トラベルSIM(←2GBパックが安い)(Amazon販売ページ)、公式HP
・MightySIM(←ダントツで安い)(Amazon販売ページ)、公式HP
>>外国製の海外用プリペイドSIMを検索
・Amazon、楽天、Yahoo!ショッピング
>>海外長期滞在で使うスマホやSIMについてはこちら。
>>オーストラリアで海外用SIM「SIM2Fly」を使ってみたレビューはこちら。