ドイツのビールは本当に美味しい!現時点ですでに女性の平均生涯飲酒量の3倍ぐらいは飲んでるんじゃないかと思う、無類のビール好きのわたしとしてはドイツに来れてとても幸せです。
でもね。少し物足りないのがおつまみです。ビアバーは基本つまみなしで飲みますし、レストランだと食事になっちゃうから多すぎる。もうちょっとこう、だらだらとつまみながら飲みたいな~と思うのに、なかなかいい店が見つかりません。
だがしかし!当たり外れなくだらだら飲めるいい店をボンに来て発見しました。それがタパス料理が食べられるスペインレストラン。酔っ払いに優しいスペイン・タパスレストランとドイツビールの組み合わせは最強です!!
ドイツのおつまみ事情
ドイツビールは味がしっかりしていることもあってか、おつまみを食べずにビールを飲んでいるドイツ人がとても多い。ミュンヘンに代表される南ドイツでは手のひらサイズの大きなプレッツェルをちびちびかじりながら飲みますが、いかんせんパンなので結構お腹いっぱいになっちゃうんですよね。
わたしも小麦が食べられたころにミュンヘンでプレッツェルを食べました。他の地方だと小袋に入った小さなプレッツェルをカウンターで売ってる場合もあります。しかしないところも多い。塩味なのでお酒のアテとしてはいい感じなのですが、日本の居酒屋に慣れた身としては、もうちょっとバリエーションが欲しい。
ドイツなんだからソーセージ食べればいいんじゃないの?と思いますよね。たしかにソーセージは美味しいのですがこれまた量が多い。そしてさらなる問題が。量が多いからシェアして食べたとしても、ナイフとフォークから手を放してたらお皿を下げられるというところです。
なんでかドイツのレストランって机の上を早く片づけたがるんですよ。いや、もしかしたら机の上が汚いのがイヤだっていうお客さんのためのサービスなのかもしれませんが。ナイフとフォークを平行(食事が終わったのサイン)ではなく、ハの字に置いていても「食事はお済みですか?」と聞かれます。食事が終わってないからハの字に置いてサインを出しているのに。
おそらく、ドイツ料理は量が多いので残す外国人も多く(ドイツ人は完食する人の方が多い気がする)、アジア人であるわたしたちを見て「食べきれずに残している」と判断するのでしょう。
なにか食べながらだらだらビールを飲みたいのに、テーブルの上にはおつまみがない。郷に入れば郷に従えと言いますが、アルコールに強くない日本人としてはつまみなしでビールは正直しんどい。
酔っ払いに優しいスペイン・タパスレストラン
その点、スペイン・タパスレストランは素晴らしい。
お皿が小さくて適量!
タパスは小皿料理という意味。お皿はなんでもいいようですが、茶色い陶器のお皿をよく見ます。これがほどよい大きさで、一皿全部食べてもそんなにお腹いっぱいにはなりません。もちろん複数人でシェアすればたくさんいろんな種類の物が食べられます。
種類が豊富!魚介も食べられる!
タパスはとても種類が豊富。特に、スペインは海が近い街が多いので、魚介のメニューが充実しているのが嬉しい。
値段が手ごろで頼みやすい!
ドイツ料理は一皿が大きく、安いお店でもだいたい12ユーロ~20ユーロぐらいしますが、タパスレストランだと一皿が5ユーロ前後。高くてもせいぜい10ユーロぐらいです。頼みやすい。
何度でも追加注文OK!
ドイツにあるタパスレストランは注文後もメニューを一つ、テーブルに置いていってくれます。これは追加注文のため。小皿だから「もうちょっと食べようかな~」という人が多いんでしょうね。他のレストランだと追加注文するために、まずメニューを持ってきてもらうところから繰り返さなければいけませんが、タパスレストランはとても楽チン。
だらだら飲んでいるとやはり「食事はお済みですか」と尋ねられますが、「まだ食べてます」と言ってもいいし、もう少し飲みたければ追加で1品注文すればいいので気楽です。
ハズレが少ない!
ドイツに住むイタリア人が「ドイツにあるイタリアレストランはハズレが多い……」と嘆いました。たしかに、唇で切れるほど茹ですぎたパスタや温製のはずなのに冷え冷えの料理など、大ハズレの店に当たる確率は他の料理に比べて高い気がします。中華料理もピンキリで、すごく美味しい店もあるけど、たまに「たぶんこの人、ドイツで初めてレストラン開いたんだろうな」と思うほどひどい料理が出てくることもあります。日本料理も「こりゃ違うな」と思う店も少なくありません。
その点、タパスレストランはハズレが少ない。ハムやチーズなどは既製品だからよほどでなければハズレないし、肉や魚介もニンニクとオリーブオイルで炒めたり揚げたりが基本なのでどこでもそこそこ美味しい。たまにすごく美味しい店に出会うとテンションも酒量も上がります。
ドイツで食べられるタパスメニュー
本場スペインとまったく一緒というわけにはいきませんが、ドイツでもよく食べられるオススメタパスメニューをご紹介します。というか、近所のタパスレストランのメニュー解説って感じですね。このレストランには「タパス盛り合わせ(verschiedene Tapas serviert)」があります。これ1皿で12.9ユーロ。
安い。シェフのオススメなので日によって内容が違いますが代表的な物が多いので、これを元にドイツ語と日本語訳を書き出してみますね。やや居酒屋メニュー風訳。
- 小イワシのフリット(panierte Silbersardellen, frittiert)
- パリパリじゃがいも衣の小エビ揚げ(Mit Kartoffel ummantelte Garnelen)
- 蟹爪のフライ(Frittierte Krebsscheren)
- スペインチーズの盛り合わせ(gemischte spanische Käse-Schinkenplatte)
- オーストリアのピリ辛ソーセージ焼き(asturische Paprikawurst gegrillt)
- 豚肉の串焼き(Schweinefleisch-Spießchen)
- スペイン生ハム盛り合わせ(luftgetrockneter spanischer Bergschinken)
- パタタス(サイコロじゃがいも自家製ピリ辛ソース和え)(Kartoffelwürfel mit hausgemachter scharfer Soße)
- 赤パプリカの肉詰め トマトソース煮込み(Rote Minipaprika mit Hackfl eisch gefüllt in pikanter Tomatensoße)
- 鶏手羽のニンニクオイル揚げ(Hähnchenteile in Olivenöl und Knoblauch gebraten)
- 小イワシの酢漬け(sauer marinierte Sardellenfilets)
- 有頭焼き海老(gebratene Garnelen)
12の有頭焼き海老はタパスではなく、普通のメニューなんですけど、盛り合わせだとついてくることが多いです。美味しい。パタタスは定番なのでどこのタパスレストランでもあると思います。近所のレストランは自家製ピリ辛ソースで、これがまーあ美味い!
鶏手羽のニンニクオイル揚げは夫の好物なのでよく頼みます。単品の写真もありました。肉が柔らかくてほろほろで、ニンニクが効いてるのにオリーブオイルだからほどよくあっさりで美味い。
盛り合わせになかったけどオススメ。焼き小イカ(kleine Tintenfische gegrillt)。やっぱ魚介ですよ。美味い。
これはデュッセルドルフで食べたタパス。海老のニンニクオイル焼き(Garnelen in heißem Knoblauch-Olivenöl)。
問答無用に美味い。デュッセルドルフのベルガーシュトラーセ(Bergerstr.)はスペイン通りと呼ばれるほどスペインレストランが多く、ほとんどでタパスが食べられますよ。近所のレストランは小エビで作ってます。
写真がなかったので、スペインのマヨルカ島で食べた生ハムメロン(Honigmelone mit luftgetrocknetem spanischem Bergschinken)。
近所のレストランにもあります。生ハムが違うとこんなに美味いのか!と感動しました。日本で食べる生ハムメロンと全然違う。
スペインだとイカ墨で和えたイカリングとか
ムール貝とかもよく見かけました。
ドイツでは鮮度の関係か、置いてない店の方が多いです。食べたい。
まとめ
もう一度言いますが、ドイツのビールは本当に美味しい。特に夏場、オープンテラスで飲むビールは最高です。ドイツ料理も美味しいのですが、いかんせんだらだら飲み向きではない。そこで、最高に美味いドイツビールをもっと楽しむために、オススメしたいのがスペイン・タパスレストランです。特に何度かドイツに来て、ドイツ料理以外でドイツビールを飲みたいなぁという人にはもって来い。ぜひお試しください。
タパスレストランは、ドイツ語だと「都市名 spanisch tapas」で検索できます。トリップアドバイザーなら検索した後、口コミの言語を英語にした方が情報が増えますよ。ちなみに近所のタパスレストランはこちら。ボン中央駅から外れるので、あまり需要はないかと思いますが、いまの季節なら外でも飲めますしいい店です^^