ケルン動物園は、ケルン中央駅から地下鉄18番線に乗って4つ目、Zoo/Flora駅から徒歩1分。電車さえ乗ってしまえばすぐにつけます。
入園料など基本情報
まずは「KASSE(切符売り場とかレジとか言う意味)」に行って入場券を購入します。写真だと左側の人が集まっている辺りにKASSEの5番、6番窓口があります。1~6番まであるようですが、シーズンや時間によってオープンする窓口が異なるようです。
大人2枚を購入するならば、英語で「Two adult, please.」、ドイツ語ならば「Zwei Erwachsene, bitte.」でOK。子どもは「Kinder」です。でもドイツ語でスタートすると、他も全部ドイツ語になってしまうので、ドイツ語を練習したいのでなければ英語でスタートする方が無難だと思います。
入園料は若干お高め19.50ユーロ
入園料は大人19.50ユーロ、子ども(4~12歳)9ユーロとなかなかお高め。しかし語学学校などに通っている場合は、学生扱いになることもあります。学生扱いだと14.50ユーロ。わたしたちはGoethe Institutという語学学校に通っているので働いているけど学生扱いです。学生証が必要なのでお忘れなく。
ここ数年、毎年値上がりしているようなので、何度も通う予定があるなら年間パス(大人85.00ユーロ、子ども50.00ユーロ)を買っておく方がいいかも。
チケットに「Zoo&Aquarium」とあるように、動物園と併設されている水族館にも入場できます。それなら安い……かな?
ホームページを見ると「ケルンパスを持ってる人は8.50ユーロ」と書いてあるので誤解しそうですが、「ケルンパス」はケルン市民が持てる証明書。観光客が購入できるのは「ケルンカード(もしくはケルンウェルカムカード)」なので、ケルンカードを持っていても8.50ユーロでは入場できません。ケルンカードを持っている人は15パーセント割引なので16.15ユーロになるかと思います。分かりにくいな!
ちなみに「ケルンパス」と検索したら、Googleさんに「ケムンパスではありませんか?」と言われました。ケムンパス、懐かしい。
PREISE(Kölner Zooホームページ)
http://www.koelnerzoo.de/besucherservice/preise/
園内地図
園内地図は入場口のすぐ目の前の広場にあります。「ZOO PLÄNE / MAPS」とドイツ語・英語で書いてあるところを見ると、英語の地図もあるようですが、わたしが行ったときには見つかりませんでした。まあ、そんなもんです。何も入っていないように見えますが、蓋を開けると中に積んであります。
地図はこんな感じ。
中はこんな感じです。
右上のキリンは「Du willst Pate werden?(名付け親になりたい?)」と言ってます。楽しそう。
自然に近い状態での飼育されているケルン動物園。しかし……
ケルン動物園は1860年に創立。20ヘクタールという広大な敷地の中で、自然に近い状態を保ちながら動物たちが飼育されています。年間来場者は1700万人。飼育している動物は1万頭、840種以上! すごい!
しかしこれには意外な落とし穴が……。
いかんせん20ヘクタールは広いのです。動物たちもひろびろ、のびのびと生活しているようですが、広すぎてどこにいるのか見当たらないということもあります。そのため、
ほとんどゾウが見当たらないゾウ舎を見たり……
誰もいない猿舎を見たりすることになります。おう……。悲しい……。
周りのドイツ人親子も「あ!見つけた!あそこにいるよ!」というように、動物を見るというよりも動物を探すみたいになってるときもありました。
たとえば埋もれているカエル
溶け込むカメ
見つかりましたか?
オススメはエサやりタイム
もちろん、他にもたくさん動物はいるのですが、お目当ての動物が見られないのはせつない。そんなときにオススメなのがエサやりタイムです。
地図の左下に「Fütterungszeiten」と書いてあるのがエサやりタイムのスケジュールです。
時間はすぐに変わりそうなので、動物の名前だけ訳してみます。
- Pinguine:ペンギン
- Seelöwen:アシカ
- Erdmännchen & Co.:ミーアキャット(「& Co.」はよく分かりません……)
- Flugshow:鳥たちの飛行ショー
- Paviana:マントヒヒ
- Flusspferde:カバ
- Krallenotter:カワウソ
- Piranhau:ピラニア
いまよく地図を見てみると、名前と場所と時間が間違ってるものがありました……。公式マップといえどあなどれない。地図の絵と時間があってるみたいなので、それを目印にする方がいいかもしれません。
わたしたちは鳥たちの航空ショーとマントヒヒ、カワウソのエサやりを見てきました。
一番人気! 鳥たちの飛行ショー(Flugshow)
鳥たちの飛行ショー(Flugshow)はおそらく一番人気。鳥舎を囲むように柵がされているのですが、すごい人だかりです。それもそのはず。これが予想外にド迫力なのです。
時間から少し遅れて飛行ショー開始。ドイツでイベントの時間が遅れるのはデフォルトです。待つのにも慣れて、最近では待ってる時間が長い方が楽しみが長く続くとさえ思うようになってきました。人って順応するものですね。
さて、ワクワク待っていると鷹匠のような手袋をつけた飼育員さんが現れました。「今日はお越しいただきありがとうございます」とかなんとかと話をした後、鳥舎に腕を入れて1羽を表に出します。最初はトンビかな?ワシかな?というぐらいの小柄なかわいい鳥が登場。
「彼の名前はトーマス(忘れたので適当)と言います」と鳥の説明を始めると、くだんのトーマス(仮)がバッと飛び立ち、わたしたちのいる柵の方へ向かってくるではないですか。あかんやん!おじさん、鳥逃げてるやん!
しかし、焦って逃げ惑う観客をよそに、トーマス(仮)はすいっと上昇して観客の頭の上を飛び越えると、いつの間にか観客の輪の外にいたもう一人の飼育員さんの腕に止まりました。
ああ、そういう演出だったのか。
その後も輪の外にいる飼育員さん2名と中央に立つおじさんとの間を行ったり来たり。周囲にいる観客は存分に飛ぶ鳥の姿を見ることができました。目の前を優雅に飛ぶ姿は美しく、鳥って綺麗だなぁと素直に感心します。
が、ド迫力はここから。
小さな鳥のうちはよかったのですが、段々と鳥は大きくなっていきます。もうどう見ても「それはワシですね」という立派な鳥が同じような演出で飼育員さんとおじさんの間を行ったり来たり。しかも顔をめがけて飛んでくる勢いなので、最後の方は鳥を避けるために人が右往左往。日本だったら絶対危険だって怒られそうな演出です。
さすがドイツ。自己責任の国。
写真はわたしの目と鼻の先に飛んできたワシ。翼を広げるととても勇壮でかっこいい。ぜひ実際に見ていただきたいショーです。
弱肉強食、マントヒヒのエサやり
猿のエサやりは日本の動物園でも見たことがあったのですが、ドイツでは初。類人猿はコミュニティの中に序列があるので、強い猿から食べ始めるのは他の猿と同様です。しかし見ていると、一匹のマントヒヒが飼育員さんからエサが入っているバケツを奪い取ってしまいました。もちろん、周囲のマントヒヒは威嚇され、近づくこともできません。ワイルド……。なんというか、あだ名をつけたくなりますね。
かわいいけれどやっぱり獰猛、カワウソのエサやり
「天才!志村どうぶつ園」というテレビ番組をご覧になったことがあるでしょうか。
志村どうぶつ園にはタレントがいろいろな動物と生活を共にするという企画があり、中にはカワウソと暮らす企画もありました。カワウソは丸くつぶらな瞳に、どこか微笑んでいるような口元がとてもかわいいのですが、生餌をバリバリとかみ砕く姿はなかなかに獰猛で野生を感じさせたものです。
そんなカワウソちゃんのエサは、まるまるそのままのヒヨコ! 毛も生えたままで足もついています。わーお……。
まだ若い女性の飼育員さんがヒヨコをつまんでぽーんと投げると、カワウソが素早く這い寄り、頭からまりまりと食べていく姿は軽くスプラッタホラーです。テレビならモザイクがかかるところですが、臨場感たっぷりに見ることができます。夫はこういう光景が苦手なので、わたしの影に隠れて「ひぃ……!」と小さく悲鳴を上げながら見ていました。可憐です。
苦手な人には厳しいですが、カワウソちゃんの野生を感じたい人には貴重でワイルドなエサやりタイムでした。日本ではまず見れなさそう。
春の動物園はベビーラッシュ
また春の動物園はベビーラッシュ。天候や状態によって見れたり、見れなかったりですが、小っちゃな動物はやっぱりかわいい。
上の写真は今年3月に生まれたばかりの「La Min Kyaw」。まだ一人でいるのは不安なのか、大人のあとをちょろちょろ追って歩いていました。かわいい。
チンパンジーの赤ちゃんもいたのですが、よく動くので写真は取れませんでした。難しい。
食事はレストランやスタンドで購入可能
ケルン動物園の中で食事もできます。入場してすぐのところにレストランが1か所。他にもいくつかフライドポテトやソーセージが食べられるスタンドがあります。どこもメニューは豊富ではないので、お子さんがいる場合には少し困るかも。お弁当を持ってきて食べてる家族も見かけました。
わたしはレストランでサラダ大(Salat Gross)とナゲット(Nugget)を食べました。ビールも合わせて10ユーロぐらい。ビュッフェ形式なので自分で取って、レジで支払います。サラダのドレッシングは、各種オイル・塩・こしょう・酢などが用意されていて各自適当にかけるようになっているので、初めてだと戸惑うかもしれません。でもわりとよくある。
ナゲットは本当は子ども用メニューにあったのですが、試しに頼んでみたらオーダーできました。ゾウの形になってるのがかわいい。ま、食べちゃいますけどね。
子ども連れに優しいケルン動物園
園内でよく見かけたのがこのカート。そこそこ大きいので、2~3歳の子どもなら二人座って乗っても余裕があり、荷物も入れて引っ張っているお父さんがたくさんいました。中には2歳くらいの妹を乗せて引っ張る4~5歳くらいのお兄ちゃんも見かけたので、結構軽いのかもしれません。
ホームページを見ると、入り口で借りることができるとのこと。デポジットが10ユーロ、レンタル代は5ユーロ。ベビーカーに乗せるには大きいけれど、広い敷地を歩くのは大変というお子さん連れにはいいサービスですね。ドイツは総じて子どもに優しい気がします。ちなみにドイツ語では「Bollerwagen(カート)」です。
最後の締めは水族館でアイス
たっぷり見て回って、動物園を出たすぐのところに水族館があります。疲れてるから見なくてもいい。とは思うのに、チケットに料金が含まれてるなら見ていこうかな。という貧乏心。
中はそれほど広くないのですが、空調が効いていて快適。たくさん椅子が置いてあるので、アイスを食べながら休んでいる人もたくさんいました。水族館の目の前にアイスの屋台が出ているのは罠なのかもしれません。
わたしたちは魚を見ながら「これは塩焼き」「これは煮つけ」という日本人定番の会話をしていました。生魚に飢えてるからついつい。
以上、とても楽しかったので、年間チケットを買ってもいいかなぁと思ったケルン動物園でした。
ケルン動物園について
Kölner Zoo
Riehler Strase 173
50735 Koln
Telefon: 0221 / 56799100
Fax: 0221 / 7785111
ケルン中央駅から地下鉄18番線 Zoo/Flora駅下車徒歩1分