ドイツ在住5年間で実際にあったヨーロッパ鉄道トラブルいろいろ

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オランダ アムステルダム・ライデン観光 (1) でも書きましたが、ドイツ生活もトータル5年になると様々な鉄道トラブルに見舞われます。めちゃくちゃ遅れたり車両がなくなったり運休したりストで電車が無くなったり直前にホームが変更になったりするんですよ。いや~本当にいろいろありました。

ということでわたしがいままでにあった鉄道トラブルをまとめてみました。対処法も書いてあるのでヨーロッパ鉄道旅行の参考になれば幸いです。

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予約席に他の人が座ってる!

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かなりよくあるトラブルです。ドイツの高速列車ICE(Intercity-Express)や国内高速列車IC(Intercity)は日本の新幹線のように自由席車両と指定席車両が分かれていないので、一つの車両に自由席と指定席がごちゃまぜになっています。

座席が指定されているかどうかを見分けるには、座席の頭上、荷物棚の端にある電光表示板を見ます。ここに「Bonn-Düsseldolf」というように行き先が書いてあれば、その席はボン-デュッセルドルフ間で誰かが指定しているという印。表示がなければ誰でも自由に座って構いません。窓に名札入れみたいなスペースがあり、行き先表示の紙が挟まれていることもあります。

さらにややこしいのが「Bonn-Düsseldolf」と書いてあってもその区間外であれば座ってもいいというところです。たとえばKoblenz発Düsseldolf行なら、Koblenz-Bonn間は座ってもいいとかね。こんなの観光客には分かりませんよね。

ドイツに慣れていないなら、長距離列車は座席を予約した方が無難です(座席指定:4.5ユーロ)。しかし予約していても他の人が座ってることがあります。そう、指定区間より手前から乗っている人です。また乗車直前に切符を購入して座席指定した場合には表示が間に合わず、空席だと思って座っている人もいます。

対処法

基本的には「Entschuldigung (Excuse me)」と言えば、にっこり笑ってすっと席を動いてくれます。ドイツ人はみんな慣れてますからね。

しかし時々動いてくれない人がいるんですよ。大きな荷物を持ってすっかり収まっちゃってるのか、太ってるから動くのが面倒なのかよく分かりませんが、「あっちもそっちも空いてるんだから、そこに座れば?」とか言われたりするんです。アホかと。その席を予約してるのはわたしだ!

こんなときは指定席券を見せて「わたしがそこを予約したんだ!」と強く言いましょう。たいていぶつぶつ言いながらも移動してくれます。それでも動かない場合には車掌さんに言うのもいいでしょう。ドイツ語が話せないなら、下手にドイツ語で言うより英語で言った方が安心です。

だって言われたとおり他の空いてる席に座ったら、後から予約した人が来るかもしれないんですよ? それで自分が移動するはめになるなんてバカらしいじゃないですか。かく言うわたしも昔それで痛い目にあったので……。もうそれからはきっぱりはっきり言って自分の席に座るようにしています。

予約している車両がない!

これも初めてあったときには驚きました。

長距離列車で指定席を予約すると「何号車何番」という風にチケットに記載されます。たとえば12号車35番という感じ。基本的にはその車両を探して乗ればいいのですが、なぜかその車両がない。なんでやねん。

どうやらヨーロッパの長距離列車は国をまたいで運行しているから、途中の車両トラブルで1両外したり、謎の連結ミスで車両がなくなったりするみたいなんです。連結ミスで並びがおかしくなってることもありますしね。11号車の次に12号車が来ると思ったら15号車とか。なんでやねん(2回目)。

こんな感じなので、重いスーツケースを持ちながら目的の車両を探してホームを走ることになります。発車までに着けないんじゃとハラハラすることも。

対処法

こんなときは、とりあえず適当な車両に飛び乗ります。あとは目的の車両を探してひたすら車内を歩いていきましょう。スーツケースがあるとツライですけどね。がんばろう。

連結ミスではなく、本当に車両がない場合には適当な空席に座りましょう。自由席扱いになってしまいますが仕方ない。あとは切符のチェックに来た車掌さんに「わたしの乗る車両がない」と主張すればOK。当たり前ですが怒られることはありません。

わたしは9号車を予約していたら、8号車と10号車はあるのに9号車がないということがありました。車掌さんに聞いても「9号車は10号車の横にあるはずだ」の一点張りで、そういうならと8号車と10号車の間を行ったり来たり。しかし本当に9号車がなく、他にも9号車を予約していた人たちがいてオロオロしていました。そりゃしますよね。結局なぜ車両がなくなったのかはさっぱりわかりませんが、ドイツ人と一緒にオロオロしたのもいまとなってはいい思い出です。

予約している列車が来ない!

Pexels / Pixabay

車両がなくなるぐらいですから、列車もなくなります。事故だったり車両トラブルだったりストだったり、なくなる理由は様々です。アナウンスがあってもドイツ語だし、理由のアナウンスがないこともよくあります。

ここでさきほどの車両がなくなったときのように、次の列車が代わりになるのだろうと飛び乗ると危険です。

ヨーロッパの鉄道は同じホームに逆方向の列車が着くということもあるので、飛び乗ったら違う国に着いたなんてことにもなりかねません。

対処法

予約している列車が来ない場合は、まずはインフォメーションに行きましょう。チケットを見せれば、少し遅れて同じルートを通る列車が来るとか、どこどこで乗り換えれば目的地に着けるとか教えてくれます。

案内掲示板に列車の表示もありますが、ダイヤが乱れてくると信用できないので(次に来るって書いてる列車が来ないなんてよくあること)、慣れていない場所なら聞いた方が早い。ホームページも情報が遅いので窓口の方がいいでしょう。

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デュッセルドルフ行の列車がなくなったときはこんな紙をくれました。あんまり混み過ぎるとあっぷあっぷしていい加減なこという駅員さんもいますがここは信用するしかない。

いずれにせよ予定より遅れることは必至です。列車移動する日はあまり予定を詰め過ぎないようにしておきましょう。わたしはフライブルグからボンに帰る列車がストでなくなり、直通で帰れるところを3回乗り換え、3時間遅れで到着したことがあります。そのあと飛行機に乗る予定がなかったからいいけど、帰国の日にこんな目にあったらと思うと怖ろしい。

オランダ行くときにも列車がなくなったんですよ……。

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めちゃくちゃ遅れてる!

JESHOOTS / Pixabay

時間にきっちりしてそうなドイツ人ですが、なぜか予定時刻から15分以内なら「オンタイム」だと思う人が多いようで、列車を待っているときにも15分遅れぐらいなら「お、今日はオンタイムだね」と言います。ドイツのオンタイムって一体なにかね。しかしさすがに1時間遅れぐらいになると怒ってますけどね。

対処法

遅ればっかりはどうしようもない。基本的に長距離列車は同じ線路を走っているから、一つの列車が遅れれば、次もその次も遅れて来ます。

さきほども書きましたが、列車移動する日はあまり予定を詰め過ぎないことが重要。日本に帰国する日の朝にボンからフランクフルトまでICEに乗ろうとしたんですけど、いつまで経っても来ず。1時間遅れで来たものの、車中でさらに30分待ち、結局1時間30分遅れて、飛行機搭乗40分前。危うく飛行機に乗り損ねそうになったことがありました。

それからは前日に移動して泊まるか、飛行機出発の4~5時間前に空港に行くようにしています。日本のように時刻表どおりには動けないので気をつけましょう。

直前にホームが変更!

長距離列車を予約すると、列車の番号の他に出発ホームが書いてあることがあります。ドイツ語だと出発ホームは「Gleis1(1番線)」というように表示します。

が、これが信用ならない。

指示通りのホームに行っても電車が来ないことがあるし、変更になったホームに移動したら、さらにホームが移動になるということもあります。

これも長距離列車の遅れの弊害で、遅れてきた列車が本来のホームに入ろうとしても入れないから、別のホームに到着したりするようです。ややこしい。

対処法

案内掲示板で必ず列車の運行状況と出発ホームの番号を確認しましょう。DBのアプリなら遅れと一緒に出発ホームも書いてあります(日本のアカウントでもダウンロード可能・無料)。でもやや情報が遅いので、現場で情報を集めて判断した方がいいでしょう。

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英語を話せる人も多いので、ホームがわやわやして人が別のホームに移っていくようなら、英語で聞いてみてもいいかもしれません。ドイツ人はたいてい親切なので教えてくれます。困ったことが多いからこその親切かもしれませんが、それにしてもいいとこだ。

DB Navigator

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開発元:Deutsche Bahn
無料
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危ない人に追われそうになる!

これは結構怖かった。十数年前、ポーランドからドイツに戻る列車に乗ったときのことです。寝台列車で戻るつもりだったのですが、予約が一杯でチケットが買えず。やむを得ず、コンパートメント式の夜行列車に乗ることにしました。

これが大失敗。

いくつかの停車駅を過ぎ、ある暗い駅に停車したときのこと。駅のホームにたむろっていたかなりガラが悪い人たちが、窓からのぞくわたしたちの姿を見て騒ぎ始めました。「クソ!アジア人」などと口汚い言葉で罵り、「いまから行くからな!」とか「待ってろ!」と言いながら、乗降口に向かって歩き始めました。

乗り込んで来られたらヤバイ。と緊張しましたが、幸い乗り込む前に列車が出て事なきを得ました。しかし、その後もなにか叫びながら列車を追いかけて走ってきたので、しばらくは生きた心地がしませんでした……。

ヨーロッパの長距離列車って駅に改札がないところが多いので、夜になるとガラの悪い人たちのたまり場になることもあるんですよね。また安全なドイツにいると忘れがちですが、他の国では日本人に好印象を持ってる人たちばかりではなく、むしろ日本人(というかアジア人)というだけで狙われることもあるのです。

対処法

夜行列車は危険だと知っていて、鍵がかかる寝台列車を予約しようと思っていたぐらいなんだから、寝台列車が取れなかったのなら、日程をずらして翌日の昼に移動するべきでした。

シベリア鉄道でも寝台列車に乗ったことがあるのですが、そのときもジャンキーっぽい人がわたしたちのいる4人部屋に紛れこんできて驚きました。結局予約していたわけではなかったらしく、同行していたロシア人の知人が追い出してくれたのですが、もし夫と二人だけだったなら少々高くとも2人部屋を取るべきだなと学習しました。

こればっかりは日本の常識が通じないので、身を守るためにも気をつけておきましょう。

それでも列車で国境を超える楽しさは格別!

tpsdave / Pixabay

以上、最後はちょっと怖い感じになりましたが、わたしが実際にあった鉄道トラブルでした。

いろいろトラブルがあるとはいえ、島国に住む日本人にとって、列車で国境を超える経験は珍しく楽しいものです。車窓からの眺めも日本とは全然違って見ごたえがあります。話好きの人だとコンパートメントで話をするのも楽しいでしょう。

楽しく旅を終えるためにも、どんな鉄道トラブルがあるかを知り、対処法を知っておくことをオススメします。わたしたちは知らなかったので最初は苦労しました。

まあ、いろんなことを書きましたが、遅れ以外はほとんど普通に運行するから安心してください(笑)。一応「こんなトラブルもあるんだな」と用心しつつ、めいっぱいヨーロッパ鉄道旅行を楽しんでくださいね。

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