クーラーがない!? ドイツ、暑い夏の過ごし方

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日本に帰国して「毎日暖かくていいね~」とかなんとか言ってたら、あっという間に暖かいを通り越して暑くなってきました。まだ7月なのに。8月は耐えられるんだろうかと心配になりますが、日本の家にはクーラーがつけられるからいいですね。

「え?ドイツはクーラーないの?」と思われた方。その通り。ドイツのほとんどの家にはクーラーがありませんし、クーラーを設置するための穴も開いていないんです。じゃあどうやって暑い夏をやり過ごすのかというとこんな方法で乗り切っています。

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ドイツも年々温暖化。40度を超えるところも!

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ドイツは北海道よりも少し北側なので、夏は涼しくカラッとした気候で比較的過ごしやすいです。

十数年前、ベルリンに住んでいたときは夏の最高気温が30度前後。それも一日、二日で終わり。最高気温も日が照っているほんの一瞬だけの記録で、一日の大半は涼しいというより「寒い」という印象でした。暖かい関西の出身なので寒さに弱いというのもありますが、それにしたってこれが夏なの!?と何度驚いたことか。

そんなドイツだったのでほとんどの家にはクーラーがありません。必要なかったんですよね。むしろ夏でも暖房を入れたいぐらい。その記憶があったので、ボンに引っ越したときもかなり油断していました。ベルリンより多少南に行くとは言え、そんなに暑くはならんでしょうと。

したらば、ボン最初の夏は37度越え!! 暑っつ!ボン、暑っついな!!

日本より湿気が少ないので、ベタベタするような暑さではないもののさすがに暑い。クーラーも扇風機もないし、さらに寒い冬を乗り越えるために密閉度が高く、一度上がった温度を保ちやすい家づくりだから、もう尋常でなく暑い。イメージとしては冬場にエアコンでガンガンに暖房しまくった感じです。乾いてるのに体表と体内だけがやたら暑い。

ちょっと南に行っただけでこんなに暑くなるの!?と驚いていたら、どうやらドイツ全土で気温が上がっているらしく、夏の間は連日ニュースになっていました。2015年にはドイツ歴代最高の40.3度を叩き出して大ニュースに。そりゃなりますわなぁ。

とはいえ連日猛暑日というほどではなく、連続して35度を超えるのはせいぜい2~3日。しばらくやり過ごせばどうにかなる感じです。

暑い夏の過ごし方は基本家ごもり

ではクーラーもないのにどうやってこの暑さをやり過ごすのかというと、基本は家ごもりです。密閉度が高く、上がった温度を保ちやすい家づくりなので、逆に、朝一番のまだ涼しい空気を部屋の中に取り入れて、それが逃げないようにびっちり窓を閉め切ります。日が当たると室内の温度が上がってしまうので、日光が入らないようにシャッターやカーテンを下します。そして室内で電気をつけ、おとなしく過ごすのです。

マジか。

毎日毎日どんよりしてる冬を乗り越えて、せっかくスカッと晴れたのに、今度は暑いからって室内に閉じこもるのか……。

なかなかそんな発想はなく、ボン最初の夏は窓を全開にしてなんとか室内の空気を入れ替えようと四苦八苦し、おかげで室内温度が35度近くになるというバカな対応をしてしまいましたが、いろいろ検索してみてようやく家ごもりにたどり着くことができました。ブログに書いてくれてた先人の皆さん、ありがとう。おかげでクーラーのない夏を乗り切れました。

他にも、地下室というか半地下というか、窓のない物置小屋のような部屋(ドイツ語でKeller(ケラー))に閉じこもるという方法もあるそうです。ああ、だからドイツ人にやたらKellerがあるのかないのか聞かれたのか……。ただの物置だと思ってたよ。

湿度が低いので、扇風機でも十分涼しくなる

クーラーはメジャーではないのですが扇風機は売ってます。最近では家電量販店でもよく見かけるようになりました。暑いもんねぇ。

我が家ではAmazonで扇風機を購入。やってきたのがこちら。

コ、コンパクト……。

日本で扇風機を買うと発砲スチロールなどの緩衝材が詰まっているから、3倍ぐらいの大きさの箱で届くものですが、いや~小さいなぁ。

箱から出すとこんな感じ。

コンパクトだけど機能には問題なし。湿度が低いので室温が30度ぐらいでも扇風機をつければ風がまわってわりと快適でした。組み立て後はこんな感じ。

ちなみにドイツ語で扇風機は英語と同じ「Ventilator」ですが、読み方は「ヴェンティラートア」です。温度は「temperatur」と最後のeが取れ、読み方は「テンペラトゥーア」。トゥアトゥアしてて覚えやすい。

旅行客も要注意!クーラーがないホテルもある!

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旅行客も無関係かというとそうでもなく、安いホテルだとクーラーがないこともあるので要注意です。しかもホテルのサイトにクーラーがあるかないかはっきり書かれていないので、行ってみて驚くこともあります。これといった見分け方はないのですが、小さなアパートメント形式のホテルはないことが多いような気がします。

もし旅行中に猛暑日が重なってしまったら、出かけるときはカーテンを閉めるのを忘れずに! これだけで観光から帰ったときの部屋の温度がかなり変わるはず。

大陸なので長期的な天気予報はそれほどあてになりませんが(翌日の天気予報が外れることもよくある)、旅行中に暑くなりそうならうちわや扇子、冷却ジェルシート、デオドラントシートなどを持っていくと少しは快適になりますよ。ドイツにも似たようなものはあるけど風邪をひいた時用の冷却ジェルシートや化粧落としのためのふき取りシートなのでちょっと違う。そして日本の製品の方が断然涼しいです。さすが暑い国なだけはある。

また外を観光中は道でアイスを食べるのがオススメ。道を歩いているとあちこちにアイス屋さんがあり、初夏から秋まで行列が絶えません。「ドイツ人は本当に甘い物好きだな~」と思って見ていたのですが、住んでみるとドイツの夏ってジメジメしてないからあまり汗をかかず、やたら体内温度だけが上がるので、アイスで涼を取るのだと分かりました。カロリーなんて気にしてられないぐらい暑い!

さて、今年のドイツは暑くなるのか寒くなるのかさっぱり分かりませんが、夏にドイツに行かれる方はどうぞお気をつけて!お土産に扇子を持っていくと実用的だから喜ばれますよ^^

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