海外からAmazonアカウントを利用するときの注意点まとめ

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「海外から使える電子書籍サイト比較」という記事を書いた後、海外に住んでいる方々から実際に利用してみた感想や利用できなくて困った話など、いろんな話を伺うことができました。ありがとうございますm(_ _)m

特にAmazonはいろんなサービスがあるので困ることも多いようです。そこで今回は調べた情報やお話を元に注意点をまとめてみました。調べてる最中はごちゃごちゃして分かりにくかったのですが、まとめてみると意外とすっきりしました。

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Amazon.co.jpで買い物

海外からでも日本の「Amazon.co.jp」サイトで買い物することができます。基本的に日本国内の配送ですが、海外配送してくれる商品もあります。Amazonマーケットプレイスの場合、海外配送の可否はショップが決めるので、同じ商品でも海外配送できたりできなかったり。商品ページで確認しましょう。

国や地域によって配送料等、対応が異なります。
>>海外への配送(Amazon Q&Aへ)

支払いは海外発行のクレジットカードでもOK。ただし一部例外あり。
>>ご利用可能なクレジットカードおよびデビットカードの種類(Amazon Q&Aへ)

Amazon.co.jpのコンテンツ利用は日本国内が原則

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ややこしいのがこちら。オンラインから利用できるコンテンツです。Amazon.co.jpだと電子書籍、Amazonビデオ、Amazonミュージック、Amazonアプリなどですね。これらのコンテンツは原則、日本国内での利用が想定されています。いや~、ドイツでも電子書籍買えるから国外利用もアリなのかと思ってたら違うんですね。

まずは「コンテンツ利用は日本国内が原則」ということを踏まえた上で、それぞれのサービスについて見てみましょう。

電子書籍(Kindle本)購入時の注意点

ヘルプ&カスタマーサービスを見るとこのように書かれていました。

「Amazon.co.jpで販売されているKindle本は、日本国内のお客様にのみ提供しております。コンテンツの購入には、居住国として日本国内の住所が登録されている必要があります。なお、居住国を日本に設定されている場合でも、お客様が日本国外にいらっしゃる場合は購入いただけません。海外旅行で一時的に日本を離れる場合を考慮し、数冊は海外からも購入いただける場合があります。しかしながら、その場合でも一定数を超えると海外からの購入はできなくなりますので、ご了承ください」
引用:「FireタブレットおよびKindle端末を旅行先で使う

「Amazonアカウントが使えなかった」「使えたけど6冊目から買えなくなった」という話を聞いていたのですが、これを見て納得。つまり「日本国内の利用が原則だけど、海外旅行なんかのときは特別に使ってもいいですよ。でも制限付きでね」ということなんですね。
どうやらAmazonはサイト接続時のIPで滞在国を判断していて、常に海外IPでサイトにアクセスしていると「海外に引越した」と見なすようです。なので、購入制限をかけると。わたしは制限にかかったことがないのですが、年2回以上は日本に帰るからかもしれません。

ちなみに海外からでもKindle Unlimitedに登録できますが、アカウントが「海外に引越した」と見なされていないことが必要です。

では実際使う場合の注意点を見ていきましょう。

>>Kindleストア
>>Kindle Unlimited(読み放題)

居住国を「日本」に設定

なにはともあれ、居住国を「日本」に設定しましょう。

設定の仕方は、「アカウントサービス」→「コンテンツと端末の管理(要サインイン)」を選択。

170316_amazon_account_01

「設定」タブをクリックして、「居住国設定」を確認。「お住まいの国」が「日本」でない場合は、変更から住所を設定します。

170316_amazon_account_02

購入制限がかかった場合

海外からの購入冊数制限は5冊と決まっているわけではなく、ずっと普通に買えていたのに突然買えなくなる人もいるようです。いま使えてる人もいざというときのために知っておくと便利。

「制限解除ができた」と確認できた方法は3つ。

  1. 日本に一時帰国
  2. VPNサービスを使って日本IPでアクセス
  3. Amazonカスタマーセンターに連絡

日本に一時帰国

「日本に一時帰国」は、海外旅行から日本に帰ってきましたよ~というフリをするということですね。日本に帰ったときはAmazonアカウントからログインして、サイトにアクセスしておくといいかも。わたしは日本で買い物するからよくログインしてます。しかしそうそう帰るわけにもいかない。

日本に住む家族や友人に自分のアカウントを使ってアクセスしてもらうという方法もあるようですが、どうもAmazonは端末とIPの両方を見ているようなので、いつも使っている端末からアクセスしなおすと購入制限が復活してしまうこともあるようです。ここら辺はどこまで厳密にチェックしてるのかよく分かりません。

VPNサービスを使って日本IPでアクセス

VPNサービスを経由することで接続IPが変更できます。接続希望IPから「日本」を選択し、Amazonのサイトにアクセスすれば「あら、日本に住んでるのね」と勘違いしてくれるという寸法です。

注意してほしいのは、無料のVPNサービスは使わないということ。詳しくは後述しますが、無料の場合、悪意のあるVPNサーバ提供者がいるとデータが盗まれる可能性もあります。無料のVPNサービスはGYAOで猫動画を見るとか、たわいもないときだけ使う方がいいと思います。

Amazonカスタマーセンターに連絡

わたしの経験ではないのですが、調べているときに何件がブログで見かけました。本当に海外から日本へ引越したのに購入制限が解除されない人もいるようなので、こういう方法が用意されているのでしょう。

あくまでも「日本と海外を行ったり来たりしているんだけど、基本的には日本に住んでいます」というスタンスで電話をかけるのがポイントのようです。でもちょっと勇気がいる解決策。

Amazonビデオ、プライム・ビデオ利用時の注意点

Amazonビデオ、プライム・ビデオを見る方法は2つ。ストリーミングとダウンロードです。

ストリーミング

ストリーミングは海外から見ることができません。接続時のIPが海外だともうダメ。プライム・ビデオには一部、海外から試聴可能なコンテンツがありますが数は少ない。

>>海外で視聴可能な作品一覧

ダウンロード

ダウンロードが可能な作品はデバイスにダウンロードしておくことで海外でも視聴が可能。しかしダウンロード時は日本のIPで接続することが必要です。

Amazonでビデオを見るならVPNサービスを利用

総じていうと、Amazonでビデオを見るならVPNサービスを使って日本IPに書き換えた方がいいということです。せちがらい。さらにクレジットカードで購入する場合は、日本発行のクレジットカードでないと購入できません。せちがらい(2回目)。

>>海外でプライム・ビデオを視聴する(Amazon Q&Aへ)

>>Amazonプライム・ビデオ

Amazonミュージック、プライム・ミュージック利用時の注意点

ミュージックもビデオ同様、オンラインで聴く方法とダウンロードの2つの方法があります。プライム・ラジオなんていうのもあるんですね。プライムラジオは各ジャンルの音楽が流れていて、流れている曲を「いいね」すると似たような曲を流してくれるサービスだそうです。わりといいかも。

しかしやはり海外からはオンライン鑑賞もダウンロードもできません。悲しい。これも利用したいならVPNサービスですね。

クレジットカードについては明記されている部分を探し出せませんでしたが、おそらく日本発行のクレジットカード限定だと思われます。

>>Amazonプライムミュージック

Amazonアプリ利用時の注意点

Amazonってゲームなどのアプリも販売しているんですね。手広い。これもダウンロードしたアプリは海外でも利用できますが、ダウンロードは日本国内のみ。クレジットカードも日本発行のクレジットカード限定。ちなみにGooglePlayでも居住国によりアプリのダウンロード制限があります。悲しい。

>>国外での使用について(Amazon Q&Aへ)

>>Amazonアプリ

VPNサービス利用時の注意点

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このように海外からAmazonアカウントを使うにはいろいろ制限があります。ストレスなく利用するならば、VPNサービスを介して日本のIPでアクセスすれば簡単です。しかし電子書籍のところでもお話ししたとおり、VPNサービスを利用する際にも注意が必要なので少し書いておきましょう。

そもそもVPNとは

そもそもVPNとはバーチャル・プライベート・ネットワークの略です。主に企業などの内部ネットワーク(プライベート・ネットワーク)に、社外からアクセスできるよう開発された技術です。

VPNサーバを経由することで、いつも社内で使っているIPに書き換え、社外からでも社内ネットワークにアクセスできるようにし、さらに第三者から覗き見られないように暗号化してデータを送受信します。

IPの書き換え部分について簡単にいうと、VPNサーバの中で制服に着替えて会社に出社するという感じですかね。「あ、この人、同じ制服着てるから社内の人なんだな」とみんなが判断してくれるわけです。

これを利用したのが最近流行りのVPNサービスです。自分がアクセスしていることを知られたくないからIPを書き換えるとか、公共Wi-fiを使うときにデータを暗号化するとか、IPを書き換えて他国の通販サイトを利用するとか。いろんな利用方法があります。

たしかに便利なサービスではあるのですが、危険も少なくありません。

VPNサーバ管理者は通信が傍受できる

最大のリスクは、VPNサーバ管理者は通信が傍受できるということ。さきほど「VPNサーバの中で制服に着替える」というたとえを出しましたが、VPNサーバ管理者はその様子をじっと見ることができるのです。怖い。

たとえばVPNサーバ管理者は、利用者がどこから来てどのサイトへアクセスしたかを知ることができます。基本的にHTTPSというアドレスの情報は、サイト内でさらに暗号化されて、VPNサーバ管理者でも見ることはできません。なので、ダイレクトにログインIDやパスワード、クレジットカード情報を盗まれることはそうそうありませんが、どのサイトへアクセスしたかを知ることができれば、そっくりの偽サイトへ誘導し、そこでログインIDやパスワード、クレジットカード情報など重要な情報を入力させることができます。メールアドレスなんかもそうですね。

VPNはもともとプライベート・ネットワーク内での利用を想定した技術なので、「VPNサーバ管理者に悪い人はいない」という考え方なんです。

無料VPNサービスではなく信頼できる有料VPNサービスを

最近では無料VPNサービスも増えましたが、それは本当に信頼できるサービスなのか、慎重に検討した方がいいでしょう。筑波大学の「VPN Gate」なんかは有名ですし、学術的価値も高く、興味深い実験だとは思いますが、VPNサーバーはボランティアが提供しているので、悪意のある人が紛れ込む可能性がゼロだとは言えない。

わたしはメインではなくサブPCを使って、さらに情報が漏洩しそうなサイトは利用せず、GYAOの猫動画を見るときだけ利用させてもらってます。ありがとうございます。Yahooトップにリンクがあるのに海外から見れないときがあるんですよ、猫動画。気になるじゃないですか。

有料VPNサービスであれば、ややセキュリティは向上します。情報漏洩なんてあったら企業ダメージが大きいですからね。でも安価なところは心配かもしれない。月額600~1000円ぐらいが相場なようです。

有料VPNサービスだとセカイVPNが有名。わたしは使っていないのですが、実際利用されている方も多いようです。最大2か月の無料体験があり、いつでも解約できるので、ちょっとビデオを見るとか、Kindleの購入制限を解除するぐらいなら、無料期間中にやってしまうといいかもしれません。もちろん、サービスがよければ使い続けてもいいでしょうけどね。

以前、VPNサーバ本体を作っているメーカーで働いていたことがあったので、「公共Wi-fiに接続するなら無料VPNサービスを使おう!」という主旨の記事を見るたびに心配でそわそわしてたんですよ。今回書けてよかった。

>>セカイVPN

まとめ

以上、海外からAmazonアカウントを利用するときの注意点と、ついでにVPNサービス利用時の注意点でした。他にも「こんなことが問題があった」とか「こうするともっと便利」という情報あれば聞かせていただけると嬉しいです^^

セカイVPNについてはこちら。

Amazonプライムについてはこちら。

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