いろいろ手違いでオリエンテーションコース終了(仮)【ドイツ・ボン】

Hans / Pixabay

オリエンテーションコースが終了しました。わたしだけ。まあこれにもいろいろありました。いやホントもう、いろいろ……いろいろありますよねぇ(ふぅ)。

スポンサーリンク

まずは申込時のすったもんだ

そもそも、オリエンテーションコースはインテグレーションコースの一部なので、最初に自動的に申し込めるはずなんです。語学テストのDeutsch-Test für Zuwandererと、オリエンテーションコースのEinbürgerungstest(Leben in Deutschlandとも言う)の二つのテストに合格して、ようやくインテグレーションコース修了の証明書が発行されるからです。オリエンテーションコースの位置づけも、語学コースの最後Modul6の後に続く、Modul7に割り振られています。

なのに、わたしたちのクラスは最初に申し込めませんでした。でもそういうものかなと思うじゃないですか。みんなインテグレーションコース受けるの初めてだし。

しかし、語学クラスの先生に聞いてみたら「通常はインテグレーションコースの申し込みで自動的にオリエンテーションコースに申し込めるはずなんだけど……」と困惑顔。語学クラスの先生はフリーランスで、期間を決めてホッホシューレと契約してるだけだから、ホッホシューレの申し込みシステムについては分からないんだそうです。そりゃ仕方ない。

そこで一番ドイツ語を話せる友人が、ドイツ人の旦那さんと一緒にホッホシューレの受付担当者を尋ねたら「いま開講予定のオリエンテーションコースには空きがない」という返答。はぁぁぁ???

意味が分からない。

つまるところ、わたしたちの次にインテグレーションコースをスタートした人たちが継続でオリエンテーションコースに進むので、わたしたちが申し込めるオリエンテーションコースはないというのです。

意味が分からん!なんでじゃ!

これを語学クラスの先生に言うと「ああ、オリエンテーションコースはこれまで60時間だったのが100時間に増えるから、あなたたちは制度の変わり目だったのね」とのこと。しかしこれも後に先生の勘違いと判明。「100時間から60時間に減った」が正しい情報でした。

(追記)いま(2017年3月)公式サイトを確認したら100時間になってました……。もうなにがなにやら。(追記終わり)

もう誰が正しいのか、何が正しいのか分からない。

ちょっとしたスリラーかパニックホラーのような情報の混乱ぶりです。信じていた人に「あっちに行けば安全よ!」と言われて行ってみたらゾンビが待ち構えていて、実は彼女も仲間に引き込まれていた……!みたいな。いや、誰もだまそうと思ってだましてない分、こっちの方がタチが悪い。

ErikaWittlieb / Pixabay

ホッホシューレ担当者に解決策を尋ねると「他にもインテグレーションコースを開講している学校があるからそこで申し込みなさい。もしくは次のターム(年明け)まで待ちなさい」とのこと。いや、他の学校でもたぶん同じ問題が起きてますよね?次のタームでも空きないですよね???

なんたる丸投げ。なんたる暴投。

おかげさまでうちのクラスは暴投を受けた蜂の巣のようにてんやわんやです。まあ、わたしは次の滞在許可更新まで時間があるのでしばらく待ってもいいんですけど、クラスメイトの中には1年しか滞在許可がなく、いつ申し込めるか分からないオリエンテーションコースを待っていたら滞在できなくなってしまう人もいました。

仕方なく、みんなで手分けして別の学校の情報を集めたりしていると、後日あっさりと問題が解決してしまいました。別のクラスメイトが別件で担当者を訪ねたところ「新しいオリエンテーションコースが開講したけど申し込む?」と聞かれ、申し込みをしてきたと言うのです。

意味が分からん!!!

最初に友人がオリエンテーションコースについて尋ねたときから、別のクラスメイトが新しく開講するオリエンテーションコースに申し込むまで1週間も経っていません。新しいコースが開講するって分かってたよね??? どうしてそのとき教えなかった???

わたしなんかは申し込んだ後も、なんたる理不尽!むちゃくちゃやな!とプリプリ怒っていたのですが、わたし以外の人は難民だったり、やや強権的な政治の国から来た人が多かったので、「いやぁ、どうなることかと思ったけど申し込めてよかったね~」とおおらかに受け止めていました。

理不尽に慣れているのか、この程度なら理不尽だとも思わないのか。あなたたち、いい人だな。

ドイツに来る以前から夫の仕事関係でムスリムの人たちと会うことがあり、他人にも自分にもおおらかな人たちだとは思っていましたが、あっさりと許す懐の深さを見て自分の器の小ささを痛感しました。もっと鷹揚に生きていきたい。

わたしだけなぜか一人ハブられる

blickpixel / Pixabay

新しいコースが開講すると聞いて、最初の友人とともに受付まで飛んでいき、無事希望のコースに申し込みをすることができました。よかったよかった。

すると担当者が「あなたたちのクラスでは他にも申し込みたい人がたくさんいるのか」と、当たり前のことを聞いてきました。「いるに決まってるやろ!」「むしろなぜいないと思うのか!」と問い詰めたいところですが、そんなドイツ語は話せないので「Ja(はい)」とだけ答えると、「じゃあ、明日8時30分(授業開始時間)に行くから、クラスのみんなに伝えて」と言われました。なかなかの朗報です。

しつこく「明日、8時30分ですね」と繰り返して聞くと、「そうそう」と答えるので、クラスに帰ってから先生に伝えてもらいました。

で、翌日。

8時30分に担当者が来ない。先生が「10時(一回目の休み時間)に来るって言ってたわよ」と言います。

違う!なんかわたしが間違った情報を流したみたいになってるけど違う!!!

一緒にいた友人にも確認しましたが、時間はやっぱり間違いありません。まあ、勝手に予定変えられるのよくありますけどね。ほんと自由だな!

10時。

担当者がやってきました。「11月下旬と12月初旬にスタートするオリエンテーションコースが新しく開講した。どちらも年内は12月16日まで、年明けは1月9日から。テストは1月20日。申し込みたい人は?」と聞いていきます。

わたしと友人は昨日すでに11月下旬スタートのコース(朝始まる時間が少し遅い)に申し込みを済ませていましたが、念のため名前を告げると「あなたの名前はすでにリストにある」との答え。よかったよかった。

担当者はみんなに希望を聞き終えると「11月下旬スタートのコースは人数が多いのでもうこれ以上は申し込めない。いまこの場にいない人は12月スタートのコースに申し込んでもらうことになる」と言います。まあ、それでもオリエンテーションコースがなかったころに比べればずいぶんマシです。

みんな申し込めてよかったね~。次のクラスでも一緒だね~。などと友人と喜んでいたのも束の間。

aloiswohlfahrt / Pixabay

オリエンテーションコースに申し込んだという確認書類が自宅に送られてきました。見てみるとスタートの日が12月になっています。

おおおいいい!!!どないなってるねん!!

クラスメイトに聞くと、あの日、説明の場にいて12月スタートに回されたのはわたしだけ。11月スタートに申し込みたいって2回も言ったのにぃぃぃ!!!

担当者をつかまえて「わたしは11月に申し込みたいって言った!」と言いに行ったのですが「11月にはもう空きがない」の一点張り。あああ、どうして「申し訳ない。数を間違えた」の一言が言えないのか。

気分的にはジャーマンスープレックスでしたが、それ以上言葉が出ないのですごすごと帰りました。文句言うためにもドイツ語上達しなきゃ!と思えたのは収穫です。

クラスメイトたちに話すと「ああ、空きがないなら仕方ないね」とやはりおおらかに事態を受け止めています。そういうもんなの?

まあ仕方ない。ドイツ人が一点張りになったらどうにもなりません。幸い年末年始の一時帰国にはかぶらないので、心機一転、新しいクラスでオリエンテーションコースを受けることにしました。

どうでもいいことですが、当サイト名にもある「バックドロップ」と「ジャーマンスープレックス」の違いは、ホールドする位置が胸と腰、またバックドロップでは脇の下に頭を入れるという違いがあります(豆知識)。

聞いてないよ!まさかの日程変更

BRRT / Pixabay

さて、12月。オリエンテーションコースが始まりました。

同じ語学クラスからは3人申し込んでいたはずですが、誰も来ません。他の人たちは同じ語学クラスから持ち上がりなので全員知り合いです。ものすごいアウェイ感。

簡単な自己紹介をした後はぼっちりと座って話を聞いていたのですが、テストの説明を聞いて、んんん~???となりました。

授業は12月20日まで。
テストは最終日の午後、つまり12月20日。

ぅえええええッッ!?

最初は先生が書き間違えたのだと思い、「先生!テストは1月じゃなくて12月なんですか?」と質問したのですが、「とてもいい質問ね!」と返され、「オリエンテーションコースは100時間だったけど、今回から60時間に短縮されたので、12月20日にテストをします」とのこと。

わたし、そのとき日本んんんッッ!!

「わたし聞いてません」「1月20日がテストだと思ってました」「12月20日は日本にいます」ということを切々と語るわけです。アウェイな状況の中、日本人がたどたどしいドイツ語で。しかもみんなは制度が変更になった状況なんて知らないので、なんとなく「あなたが間違ってるんじゃないの?」という顔をしている気がします。

違う~~~!わたしは間違ってない~~~ッ!!

ふと「それでもボクはやってない」が思い浮かびましたが、現実逃避してる場合じゃない。先生もちょっと気の毒そうな顔をして「じゃあ次の休み時間に話しましょう」と言います。

このままでは疑われたまま終わってしまいます。ちょうど申込確認書類を持ってきていたので確認してみると、やっぱり「コース終了日:1月20日」と書いてあります。持ってきててよかった!

次の休み時間、先生に書類を見せると「変更前の古い情報を与えられたのね」と納得してくれて、「じゃあ上司に相談しましょう」と言ってくれました。ありがとう、先生!

上司というのは、わたしの申し込みを受け付けた男性担当者ではなくて、もう一人の女性担当者さんだったのですが、先生の説明を聞き、書類を見ると「じゃあ1月20日にテスト受けてください」とあっさり了承。「19日には日本に帰っているので授業も出られません」というと「問題ないわよ」とこれまたあっさり。

難民の人たちはインテグレーションコース受講が義務なのですが、日本人は永住権や国籍が欲しいときに受講する必要があるだけなので、やや扱いが軽いんですよね。もしかしたら12月スタートのコースに回されたのもそのせいなのかも……。

そんなこんなで、昨日オリエンテーションコースが終了したわけです。わたしだけ。

クラスメイトは20日まで授業を受けて、その日の午後にテストも受けます。わたしは1月20日にテストを受けるため、正式にはまだ終わってないので(仮)をつけておきました。

はあ、長い道のりだった……。

あとは年明けにテストを受けるだけ……なはず。日程変更の証拠書類が女性担当者さんがくちゃくちゃくちゃ~と書いたメモだけなのがやや不安ですが……。まあ、きっとどうにかなるはず!

これから申し込む方はこんなにてんやわんやすることはないと思いますのでご安心ください。たぶん。

markito / Pixabay

というわけで年明けまで日本に帰ります。更新はするかもしなかもという感じです。すごく日本にはしゃいでそうな気がする。ああ、楽しみ!

今年も残り少ないですが、皆さんもどうぞ楽しくお過ごしください。

【まとめ】Integrationskurs(インテグレーションコース)の申し込み
【まとめ】Integrationskurs(インテグレーションコース)の申し込み
「Integrationへの長い道のり」(1)~(4)では長々と実体験を書いたのですが、もう少し簡潔にIntegrationskur...
紛争地ギャグ飛び交うオリエンテーションコース【ドイツ・ボン】
紛争地ギャグ飛び交うオリエンテーションコース【ドイツ・ボン】
今週からオリエンテーションコースが始まりました。語学学習のときとはまた雰囲気が違って面白いので、授業の様子などをお伝えしたいと思いま...