Deutsch-Test für Zuwanderer(移民のためのドイツ語) 当日の様子(1日目・Mündlichen Prüfung(口頭試験))

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Integrationkurs の集大成が、Deutsch-Test für Zuwanderer(移民のためのドイツ語)です。これに通らないとどうにもこうにもなりません。まだ結果は出ていませんが、忘れそうなので当日の様子について先に書いておきたいと思います。

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1日目:Mündlichen Prüfung(口頭試験)

Deutsch-Test für Zuwanderer(以下「DTZ」)は筆記試験と口頭試験の二日に分かれています。地域や日程によって異なるかもしれませんが、わたしの場合は口頭試験(Mündlichen Prüfung)が先でした。日本人的には違和感を覚えます。

待合室はなく、試験内容ダダ漏れ

テストは二人一組で入室。9時からスタートして、各組20分が持ち時間です。わたしとパートナーのリナの順番は10時で4番目。一応30分前に待ち合わせをしていましたが、バスの都合で1時間前くらいに着きました。

しかし待合室のようなものはなく、廊下で待ちぼうけ。こんなことならもうちょっと遅くくればよかったと思いつつ、コーヒーを飲んで待ちます。試験会場はたまたまいつも授業で使っていたのと同じ教室です(普通は変更になるそうです)。クラス全員が同じ日に試験を受けるので、廊下もいつもと同じメンバー。ほぼいつもの授業の休み時間と様子が変わらず、めちゃくちゃリラックスムードです。

「試験官のドイツ語が聞き取れないと困るからドイツ語を聞いて耳を鳴らしておこう」とスマホで音声データを聞こうと思っていたのですが、クラスメイトに話しかけられるので全然そんな時間はありませんでした。ま、いいか。

そうこうしているうちに、最初の組が試験を終了して教室から出てきました。クラスメイトたちがわらわらと群がります。気になるのは試験内容。

「試験どうだった?」

というクラスメイトの質問に

Teil1(設問1)は自己紹介。これは簡単。Teil2(設問2)は写真を見て説明する問題で、僕のはUバーンの前を大勢の人が歩いている写真、パートナーのはDB(ドイチェバーン)の前に3人の若者がいて話している写真だったよ。Teil3(設問3)は友達が仕事を探しているのでAusbildungを勧めるっていうテーマだった」と教えてくれました。試験内容ダダ漏れだな!オイ!ラッキーだけど!

まあ、この組がこのテーマだっただけなのかもしれません。しかし、2組目にも同じように試験内容を聞いてみると、1組目と同じ内容だということ。やった!これで対策ができる!

しかしこんなに試験内容がダダ漏れでいいんでしょうか。いや、ドイツ語が話せるようになるのが目的だから、ドイツ語で試験内容を説明してお互いに理解できるならそれはそれでいいんだろうか。とか悩みながら(←以前、人事採用部署にいて採用試験などをやっていたので、試験のやり方が気になる)、パートナーのリナと聞いたテーマで練習をして順番を待ちました。

Integrationkursを受けずにDTZだけを受けることもできるそうですが、授業を受けていたのでクラス内から事前にパートナーを決めることができ、こうして情報交換もできたので付加価値は大きいと思います。ちなみにIntegrationkursなしのぶっつけテストだと、口頭試験を受けるパートナーはその場で決められるそうです。恐ろしい。

Teil1(設問1):自己紹介

さて、10時20分ごろ。20分遅れでようやく我々の順番が回ってきました。試験会場の教室に入ると、試験官が「遅れてごめんなさいね。でもね、みんな話しすぎるのよ!」とのこと。いつもの授業の様子から考えると、ものすごく想像できる。話をさえぎるわけにもいかないので試験官も大変ですね。ま、なにはともあれ試験です。

まずは試験官の自己紹介。かなりゆっくり丁寧に話してくれるので、はっきりと聞き取ることができます。日本では「一定のレベルにない人を振り落とす」という目的を持ったテストが多いですが、DTZは「できるだけ通過させてあげよう」という親身な心がうかがえるので安心です。とても優しい。

一通り説明が終わると、今度は我々の自己紹介です。まずは私から。自己紹介の項目は紙に書かれているのでそれを見ながら漏れがないようにがんばります。項目は、名前、出身地、住所、職業、家族、話せる言語など典型的な自己紹介の項目が並びます。モデルテストを見れば項目はわかるのですが、Integrationkursの先生が「ライブ感が大事」と言っていたので、わたしはぶっつけで行ってしまいました。でもかなりあっぷあっぷしてしまったので、対策しておけばよかったかもしれません……。きっとどうにかなっているはず……だと思いたい。

モデルテストはここで見ることができます。
Deutsch-Test für Zuwanderer – Modellsatz

試験官から追加で「趣味はなんですか?」という質問が。運よく直前の授業でやった内容と同じです。そのときは「読書が趣味です」といい、「では最近読んだ本は?」というさらなる質問に、うっかり正直に「日本の昔の将軍、豊臣秀吉についての話を読んでいます(将軍じゃないけど「武将」にあたるドイツ語が分からなかったので「General(大将、将軍)を使った」)」と答えてしまい、説明に四苦八苦しました。ちなみに吉川栄治の「新書太閤記」です。青空文庫で読めます。面白い。

しかしドイツ語の口頭試験向きではなかったので、そのあと考えておいた「ベートーベンの伝記を読んでいます」という答えを答えました。ボンはベートーベン生誕の地。案の定、試験官の食いつきもよく、「まあ、素敵。音楽も聞くんですか?」と追加質問もあったので「音楽はあまり聞きませんが、ボンはベートーベンが生まれた町で、興味を持ったので読み始めました」と答えました。実際少し読んだので、嘘は言ってない。自分的にはなかなかうまく受け答えができた気がしています。が、まだ結果が来ないのでなんとも言えない。

Teil2(設問2):写真描写

パートナーのリナの自己紹介も終わり、次は写真描写です。事前情報どおり、わたしにはDBのホームに立つ3人の若者の写真が、リナにはUバーンの前を行きかう大勢の人が写った写真が渡されました。心の準備はばっちりです。ただいかんせん、写真の内容がわかっていても、それをドイツ語で説明するというのは難しく、結局あっぷあっぷしながら説明したのですが、事前情報がない状態よりはあっぷあっぷ度合いがマシだったのではないかと思います。

自分が写真について説明し終わった後に、試験官から質問をされるのですが、なにを聞かれたか忘れてしまったぐらいのあっぷあっぷ度合いです。定番の質問は「あなたの国ではどうですか?」という質問だそうですが、すでに時間が押していたからか、この質問はありませんでした。みんな長々と答えそうだから……。

Teil2(設問2):写真描写の後日談

翌日に聞いたのですが、どうやらわたしたちの次の組からTeil2の写真が変更になったとのこと。わーお!

わたしたちの次の組は、事前情報があっただけに油断していて、違う写真を見せられたことにかなり驚いたと言ってました。そりゃそうでしょうね。事前に情報があったからって油断できなんだなぁと翌日になってヒヤヒヤしました。なので、これから受験される方は気をつけて!

Teil3(設問3):パートナーと話し合う

Teil3でパートナーと共通の話題について話し合います。テーマは事前情報どおり、Ausbildungです。ただもう少し追加情報があり、パートナーと共通の友人が看護師になろうかスーパーマーケットなどの販売員になろうか迷っているので、いくつか挙がっているポイントに沿って共通の友人に提案をする、というシチュエーションでした。

特にそういう制限はないと思っていたので、リナと自由に話し合っていたのですが、少し方向転換が必要になってしまいました。また書いてあるポイントが多くて一つの文が長い。うろ覚えですが、「二つの職業、どちらがいいと思いますか」「どこでAusbildungの情報が得られますか」というようなポイントが5つほど並んでいたと思います。時間が押しているので、ポイントを読み込む時間を与えてもらえず、ふわふわとした感じで話し始めることになったのですが、もうすでにレベルの判断ができたのか、わりとさっと切り上げられてしまい、さほど掘り下げずに試験が終了しました。

終了後は情報提供

終了後はあっさり解放されます。翌日も試験だからですかね。廊下に出るとクラスメイトたちがわらわらと群がってくるので、自分たちの試験の様子を伝えました。情報交換大事。追加として「Teil3は、共通の友人が看護師になろうか販売員になろうか迷っているので、Ausbildungについて提案する」という情報を提供しておきました。役立つことを願うばかりです。

先に口頭試験が終わって待っていてくれた友人のリスカと一緒に、リナと3人でカフェに行きました。翌日は筆記試験ですがプレパーティです。日本人のほとんどの人はわかってもらえると思いますが、口頭試験の方がプレッシャーが大きいですよね。他の国の人に言わせると、筆記試験の方がイヤなんだとか。ほんまかいな。一番懸念していた口頭試験を乗り越えちゃったので、二人がカフェを飲む中、一人でビールを飲んで祝杯を上げました(気が早い)。

さて、翌日は朝9時から12時まで筆記試験です。試験自体は目新しくなかったのですが、多国籍なメンバーで受ける試験はなかなか新鮮でした。では、それは次の記事で。

Deutsch-Test für Zuwanderer(移民のためのドイツ語) 当日の様子(2日目・Schriftliche Prüfung(筆記試験))
Deutsch-Test für Zuwanderer(移民のためのドイツ語) 当日の様子(2日目・Schriftliche Prüfung(筆記試験))
さて2日目はSchriftliche Prüfung(筆記試験)です。これまで高校受験や大学受験、就職試験や資格試験などいろいろな試...

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