海外在住者が読みたくなる5冊+1【2017年3月のKindle月替わりセール】

mikuratv / Pixabay

もう3月ですね。早いなぁ。
Kindleの月替わりセールのお知らせが来たので、気になる5冊をチェックしてみました。今月は海外関係書籍や英語学習書籍が多くて、特に海外在住の人が気になる本が多い気がします。

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日本人が海外で最高の仕事をする方法 ― スキルよりも大切なもの

自分自身がブログを始めてから、海外に住んでいる人のブログを読むようになりました。その中でよく見かけるのが「英語が話せてスキルがあれば、世界中どこでも働ける」という言葉。まあたしかにそうかもしれません。ドイツでも英語しか話せないけれど、国連機関やグローバル企業で働いているという人も多いです。フリーランスならなおのこと。

しかしマネジメントの立場になると話は違ってきます。日本から駐在として海外に行く人の多くは現地社員をマネジメントする立場の人でしょう。英語が話せてスキルが高く、日本ではバリバリ働いていた人が海外に行った途端、あまりの文化の違いにショックを受けるというのもよく聞く話です。

「日本人が海外で最高の仕事をする方法」はまさにそんなマネジメントの立場にあった駐在社員、糸木公廣さんが書かれた本。ソニーの社員として20年、9カ国(ドイツ含む)に赴任し、英語やスキルではなく「人」の力で仕事をしてきた経験を書かれているそうです。「人」の力を重んじる人ですから、内容ももちろんありきたりなノウハウではなく、自身の体験談、それも成功だけではなく失敗も含めて赤裸々に語っておられるのだとか。

レビューを見ると本書にはこんな一文があるようです。

「イトキさん、我々が求めているのは、頭がいいとか言葉が上手とかいうような赴任者ではありません。困ったとき、逃げずに一緒に戦ってくれる人です。だからあなたを選んだのです」レビューより引用

英語やスキルではなく「人」の力がどれほど大切か、よくわかる一文だと思いました。

英語が話せてスキルがあれば、世界中どこでも働けます、一人でも。でもそれでいいのでしょうか。異なる思想・文化を持つ人たちと働くということは、互いを理解し合い思いやり助け合って生きていくことに他ならないのでは、と海外に住んで思うようになりました。日本で異なる年代・思想の人と働くということも同じでしょう。

海外在住者だけでなく、日本の組織で働く人も手に取りたくなるような「理想のリーダー」論。3月中は半額で864円。こうやって紹介文を書いている間にわたしも買ってしまいました^^ 読むのが楽しみ。

海外赴任のために必要なこと 駐在員家族のメンタルヘルス

こちらはKindle月替わりセールの対象ではないのですが、20パーセントオフになっていました。「日本人が海外で最高の仕事をする方法」と合わせてオススメされています。

「日本人が海外で最高の仕事をする方法」は海外駐在員がどのように働くかという話でしたが、「海外赴任のために必要なこと」は海外駐在員につきそう家族の話です。

うちの夫は駐在員ではなく転職して海外に就職したのですが、まあつきそって来たわたしとしてはどちらでもあまり変わりはありません。どちらにしても、わたしはどこにも所属せずにぼっちりと暮らすわけですから。

この「どこにも所属しない」というのが結構しんどいというのは、ベルリンに住んだ時に初めて気づきました。わたしなんて人付き合いが悪く、友達も多くない方ですが、それでもしんどい。特に仕事を辞めてついていったので無収入になり、夫の収入で食べていくというのがつらかったようです。

家を一歩外に出れば言葉も通じなくなるし、スーパーで満足に買い物もできないとなると「自立できてない」という気持ちが強くなり、それまでバリバリと働いていた反動でかなりみじめな気持ちになりました。いままで築きあげてきたアイデンティティがゆらゆらと頼りなくゆらぎます。

まあ、そんな日々があったおかげで今回は渡独後すぐでも言葉が少し話せましたし、家で働く方法も分かったので快適なんですけどね。単に十数年を経てふてぶてしくなったとも言いますが。

このように海外で働く人の家族は多かれ少なかれ孤独や不満を抱えています。実際、家族を理由に日本に戻る駐在員さんも多いようです。

いきなり孤独の海に突き落とされるのはつらいものですが、予備知識があれば少しはマシになるのかも。冷たいプールに飛び込む前の準備運動みたいな感じですかね。わたしのように言葉と仕事の問題がクリアできれば、海外で快適に暮らせるという人もいますし、いろんな事例が掲載されている「海外赴任のために必要なこと」を読むことで、自分なりの解決策が見つかるかもしれません。

世界が称賛する 国際派日本人

海外に住んでみると「日本人は知らないけれど、海外では知られていること」が結構あるのだと気づきます。先日、シリア人男性と話していたときに「TOYOTAって、企業名は『トヨタ』だけど、経営者のファミリーネームは『トヨダ』なんだよね」と言われてビックリしました。わたしは愛知に住んでいたことがあるので知ってましたが、あんまり一般的な知識じゃないですよね。

シリアやパキスタン、イランなどはエンジニアが多いせいかTOYOTA好きが多く、大学でもTOYOTAをテーマにした講義があるのだとか。ことあるごとに褒められるので、日本人としてはやはり誇らしいし嬉しい。先人の日本人が努力し、品行方正な態度を心がけたおかげで、いまわたしたち日本人が海外でも評価され、快適に過ごせるのですからありがたいことです。

そんな先人たちを集めたのがこの「世界が称賛する 国際派日本人」です。これを読んで「こんなすごい人がいるんだ!」と自慢するわけではありませんが、「こんな人もいてくれたんだなぁ」と自分の中に日本人として自信を根づかせるためにはとてもいい本だと思いました。

NHK Enjoy Simple English Readers Introducing Japan

外国人と話をするとき、どうしても日本の歴史や文化が話題になります。そりゃそうですよね。わたしだって日本以外の国の人と話をするとき、その人の母国の話を聞きたいですもん。

しかしこれが意外と説明できない。日本って他の国にはない文化や概念が多くて英語に訳すのが難しく、いつもめちゃくちゃ悩みます(英語が上手くないっていうのもありますが)。

この本はNHKのラジオ「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」のテキストをテーマ別に刊行したもので、日本の文化を紹介するダイアログが掲載されているそうです。話題作りによさそう。

電子書籍版はCDがついてないんですけど、「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」公式サイトでストリーミング放送が聴けるようですよ(要登録・無料)。

https://cgi2.nhk.or.jp/gogaku/english/enjoy/

患者さまは外国人 無国籍ドクターと空飛ぶナースのドタバタ診療日誌

先日、ドイツの病院に行って風邪薬を処方してくれと言ったら渋い顔をされたという話を書きましたが、外国の病院って医療システムも常識も結構違うんですよね。わたしなんかもドイツの常識がないので「変わった患者さんだな」と思われてそう。

この本は逆パターン。六本木にある外国人のための「インターナショナルクリニック」で働くナースさんが、不思議な外国人患者さんの話を紹介している本だそうです。「ニシンで支払い」って母国では通用するの!?

元ドイツ情報局員が明かす 心を見透かす技術

こちらは「ドイツ」が気になってチェック。元ドイツ情報局員が相手の心を読める技術をまとめた一冊です。「元ドイツ情報局員が明かす 心に入り込む技術」の続編とのことですが「ドイツ人、人を観察して空気読むとかあんまり考えてなさそうに見えるのに、そんなこと本当に気にしてるんだろうか……」とそこが気になる本です。だいたいのドイツ人は人によって態度が変わらないし基本いつも同じなんですよ。いい意味でも悪い意味でも。

しかし人を「広角レンズタイプ」「ルーペタイプ」などタイプ別に分けているあたりには、分類好きのドイツ人を感じさせます。うーん、気になる。

以上、海外在住者が読みたくなるような気になる5冊+1をご紹介しました。

「Kindle月替わりセール」全体を見るにはこちら

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